完結

カリメロ

ヒューマンドラマ・日常系

更新日:2020年6月11日

カリメロ

第1章

カリメロ、と僕は心の中で呼んでいた。クラスメイトのみんないわく、「体操のおじさん」。とはいえ、体操をしている姿は一度も見たことが無い。彼が毎日着ている服がNHKのラジオ体操のお兄さんが着ているジャージにそっくりだから。

体操のおじさんことカリメロは、いつも決まって朝の同じ時間に、団地の入り口の坂を駆け下りてくる。そして、こちらも負けじと同じ時間に登校する僕と、7時25分、必ず団地の真ん中の信号ですれ違うのだ。

ヒョロヒョロと背が高くて、エラの張った顔。紫色の、色の悪い唇。それが妙にとんがっていて、センター分けの刈り上げの髪が歩くたびピョコピョコ揺れるもんだから、ぼくはひそかにカリメロと名付けたの…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2020年6月11日

作品情報

団地に必ず一人はいる名物おじさん。あらぬ噂を立てられたり、なんとなく避けられたり。どんな人生を送ってきたのでしょう。

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