30点満点
第1章
小学生のとき、100点満点のテストで30点をとった。
自分でも問題を解きながら、「これはやばい点数になるな」と思っていたけれど、想像以上に悪い結果だったことに自分でも驚いた。
こんなテストを見せたら、きっとお母さんは怒るだろう。「なんでこんな点数しかとれないの!」「まったく馬鹿なんだからアンタは!」「お兄ちゃんを見習いなさい!もっとちゃんと勉強しなさい!」そう言って怒鳴り散らかして、僕を家から締め出すのだろう。『馬鹿な子は私の子じゃない』という母の口癖が頭の内側をガンガン叩いてくる。
あーあ、僕はどうしてこんなに馬鹿なのだろう。お兄ちゃんはあんなに頭がよくて、私立の中学校に合格したのに、僕は勉強も…
もくじ (1章)
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