完結

見上げた空の色は

ヒューマンドラマ・日常系

更新日:2020年7月22日

見上げた空の色は

第1章

 九歳のころ、ある晴れた夏の日。

 ミンミンと鳴く蝉の声、学校内のプールで騒ぐ生徒たち。澄んだ青い空の中に浮かぶ、くっきりとした真っ白な雲。
 夏、という言葉を体現したかのような風景の中に、僕たちはいた。

 ちらりと隣を見る。
 白い肌は暑さを感じさせないほどにまっさらで。火照って赤くなった僕の頬とは対照的に、彼女の頬はいつも通り白い色をしていた。

 今は授業で脈拍を測っていた。
 僕の脈拍は、いつも以上に高い数値を示していた。きっと、夏の暑さのせいだろう。それ以外に、理由なんて無い。
 二人組となって、お互いの脈拍を測る。僕はいつも通り彼女と組んで、初めに僕の脈拍を測っていた。

「高いね」

 微笑みながら僕を見る彼女。…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2020年7月22日

作品情報

作品紹介文はありません。

物語へのリアクション

お気に入り

0

読書時間

7分

コメント

0

リアクション

7

関連作品

このページの内容について報告する