完結

危ない香

ヒューマンドラマ・日常系

更新日:2020年8月4日

危ない香

第1章

湿った音が街に響いている。

折り畳み傘を取り出した僕は校門を出て、見慣れた帰り道を一人歩き出した。


学校と家のちょうど中間くらいに、滑り台しかない公園がある。

その公園で猫にエサをあげるのがいつの間にか日課になっていた。

友達付き合いも上手くなければ、これといって勉強もできないし運動もできない。

くしゃくしゃの髪にメガネ、そして平均的な身長が冴えない僕の人生を物語っていた。


お昼に買ったパンの残りを握りしめて公園に入ったとき、真っ赤な傘の先客がいることに気付いた。

同じ制服を着たその人は、学校でも人気がある先輩カップルの彼女さんだった。

僕とは正反対の人だなぁ、そう思ってはしばらくその場に立ち尽くした。

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2020年8月4日

作品情報

センパイの彼女は危険な香りがした。

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