わたしのステラ
第1章 ①
突然鳴り響いた電話のベルの音に、肩がビクリと跳ねた。
カップラーメンを平らげ、デザートにバーアイスを1本。
窓の外で照りつける太陽を一瞥したあと、エアコンの設定温度を2度下げる。
ゴウゴウと大きな音を立てながら吹き出る冷風のおかげで、体が心地よい眠気で包まれていく。
そんな出勤前のひとときだった。
ハッとした私は、慌ててダイニングテーブルに置いたスマートフォンを手に取った。
でも画面は真っ暗なままで、シン……と静まり返っている。
首をかしげながら音のするほうへ耳を傾けると、音の発生元は、玄関に置いた固定電話だと気付く。
「珍しい……。いったい、誰からだろう?」
久しぶりに聞くベルの音に違和感を覚えながら、早足…
もくじ (4章)
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