理想の シチュエーションボイス
第1章
「イケボすぎる。運営さん感謝。」
6月中旬の日曜日。
串本茜は、健人の部屋で女性向けスマホゲームに熱中していた。ジューンブライドのイベント報酬で、どうしても手に入れたいキャラクターのボイスがあったからだ。
「ほどほどにしとけよ。彼氏の前でくらいゲームやめたら。」
ベッドで横になって漫画を読んでいる弓削健人に茜は否定的な返事をする
「健人にはいつでも会えるけど、これは今日しか手に入れられない」
何を言っても無駄と思ったのか、彼はため息をついて
「土曜日さ、出かけない?駅前に新しくカフェができたらしい。茜が食べたいって言ってたパンケーキのお店だって。」
「ごめん。イベント行くから無理。」
茜は即答した。
茜と健…
もくじ (1章)
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