きっと永遠に続く歌
第1章
電車に揺られながら頭の中の言葉を辿る。
透き通るような声が歌い上げているのは、全部私たちが一緒に持っていたはずの記憶。
「こんな甘ったるい音楽。似合わないよ」
イヤホンを外して現実に戻って来ても、視界だけまだタイムスリップしている。
ふと暖かい風が吹き抜け、燻り続けている思い出にそっと息を吹きかけた。
「どこにもいないじゃん」
決して戻れない季節を突き付けられた様な気がした。
もくじ (6章)
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