短い実話
第1章 全1話
名古屋駅を訪れた.
その玄関口で、大きな習字がきの手作り看板が突っ立っていた。
そこに書かれていた文字。
「聞き屋」
座布団が一枚あり、30分五百円で、話を聞いてくれると言う。
あたしは、早速、五百円を払い座布団にあぐらをかいた。
「片思いを、どうしたら終わらせていただけますか?」
「あの、質問はやめてください。聞くだけです」
「じゃ、あたしには大好きな人がいて片思いなの」
「はい」
「告白した方がいいのかな?
それとも諦めた方がいいのかと?」
「あの、聞くだけなんです。質問はやめてください」
「あたし、思い込みすぎてるのかな?」
「あの、聞くだけなんですけど」
「じゃ、あたし、告白するけど?」
「聞くだけなんです」
…
もくじ (1章)
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