気になるあの子
第1章 仲良しだったあの子
あの子と何でこんなに仲良くなったのか、きっかけは覚えていない。
たぶん、出席番号が近かったとか、帰り道が一緒だったとか、好きなアイドルが一緒だったとか、些細なことだったと思う。
身長も同じくらいだし、たぶん体重も同じくらい。二の腕は私の方が細いけど、脚はあの子の方が微妙に細い。
名前もマミとマヤで似ているし、顔の系統も似ているらしく、”双子”って言われることが多かった。それくらいいつも一緒にいたし仲が良かった。
学校の中だけでなく、放課後も遊ぶようになるまでそれほど時間はかからなかった。制服を着たまま二人で腕を組んで街を歩いていると、何人もの男たちが話しけけてきた。でも、なぜか皆んなあの子の方を向い…
もくじ (1章)
作品情報
手の届かない存在であれば素直に憧れることができるけど、すぐそばにいる”あの子”のことは、気になって仕方がない。
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