完結

君の跡

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更新日:2020年10月17日

君の跡

第1章

目を閉じた。歪む視界の中に君を思い出した。
今、会えない君を思い出した。

トントン カッカッ、ジュージュー。そんないつもの生活音が頭の中に流れ込んできた。今はもう聞こえないけど。あの頃は光に満ちていた。
今は影がそこまで満ちている。
目の奥にちりちりと光るものが見えた。赤くて煩わしいような大切な何かが。手を伸ばして消そうとした。でも届かない。

ごとっ、かちっ

マフラーを外してふと空を見た。星が流れていた気がする。いや、月も流れている。冷えた頬に暑いものが通った。思わずはっとした。
失ったものを何時間も考えた。君以外思いつかなかった。
今、自分に残っているものは何があるだろうか?すぐに数え終わった。君が遺したも…

もくじ (1章)

  • 第1章 第1章

    第1章

    2020年10月17日

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遠い君へ、今行くよ、と。
家族へ、ごめんね、と。
そっとつげた。

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