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次はものちゃんの苗字が活躍するかも? 完結

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monogatary.comに住む1人のお化けの物語。
苗字の無い彼がどんな特殊能力を持つのか、お楽しみください。

このお話は⇩の”ものちゃんでいず”から始まります。
月刊monogatary.com創刊号をお読みいただくとより楽しめます。
ものちゃんの希望ということで、著作権とかは目をつぶって欲しいです。遊び場ですし。

1位の表紙

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 この世界には様々な謎が存在する。

 UFO然り、UMA然り。

 そして、もっと身近なのが異能を持つ“者”、超能力者の存在だろう。

 一定の周期で、テレビで手品を披露したり、編集機能を用いてそれっぽく演出する“モノ”も多い。

 だが、火のない所に煙は立たぬとも言う。

 そう、この世界には本物の異能を持つ“もの”が存在するのだ。

 それが 『イニシャルスキル』

 自分の苗字にちなんだ特殊能力を一部の人達がそう呼んだ。

 能力者自体少なく、それを知る一般人はさらに少ない。

 自覚ある“者”も存在すれば、自覚無き“もの”も存在する。

 そんな後者が、ここにいた。

~~~

 『次は貴方の苗字が活躍するかも?』

 「なんてそそられるタイトル!」

 とある次元のとあるサイトに、1人のお化けがいた。

 その者の名前は“ものちゃん“という。

 ものちゃんはモノカキ、ヒョウシヤ、オススメシという多彩な才能を持つが、時代が追いついてきて いないのか、未だその才能を評価されていない。

 「苗字にスキルがある設定なのか! 面白い!!」

 そんなものちゃんは、今まさに自分の住処であるmonogarary.comに並ぶ沢山の物語の中から一つの作品を読んでいた。

 それは決して名作と呼ばれるような代物ではなかったが、純粋な心を持つ“ものちゃん”は楽しんでくれたようだ。

 きっと、その作品の作者も別の次元で笑みを浮かべていることだろう。

 「僕の名前も出ないかなー」

 そんな思いがふと湧いた“ものちゃん”であったが、遂にあることに気が付いてしまった。

 それは、自分の名前である。

 「ん? 僕の苗字って…?」

 ものちゃんの名前には、苗字が見当たらなかったのだ。

 生まれながらにして“ものちゃん”という可愛らしい名前をもらったが、数多く並ぶ作品の作者達が住む次元で一般的な苗字は、彼にはつけられなかった。

 思わず姓名判断が脳裏をよぎるほどの悲哀を感じた“ものちゃん”。

 自分の苗字が活躍する場面を想像してしまった“ものちゃん”はどうしても苗字が欲しくなった。

 そんな“ものちゃん”の姿を見た別次元のモノカキは思う。

 『名前しかないなら苗字をつければいいじゃない』

 マリーアントワネット的な発想で、遊び場という言い訳を用意した一人のモノカキが、この場限定の苗字を付けてあげた。

 だが、次元を超えた交流は簡単ではなく、モノカキの与えた苗字は“ものちゃん”に伝わることはなかった。

~~~

 さて、読書デーを終えた“ものちゃん”は今日も住処であるmonogatary.comを賑やかにするために創作活動を行っていた。

 アイデアが湧いてはモノカキとして、絵のインスピレーションを刺激されてはヒョウシヤとして、気になるタイトルを見つけたらオススメシとして。

 こうしていつも、ゆる~く奮闘している“ものちゃん”。

 だが、今日はいつもと少し違った。

 「来たな! ウイルスめ!」

 いつものゆる可愛い顔を凛々しくし、広大な情報の海を波に乗りながら駆け巡る。

 時折流れて来るネット社会の脅威“ウイルス”を見つけると、お気に入りのベレー帽をピンと伸ばし、最強の一撃を放つ。

 「くらえ ファイアウォール!!」

 デジタル信号の荒波にも負けず、更に強烈な防壁がウイルスを堰き止め、さらには焼き尽くしてしまった。

 どこか劇画タッチになりつつある“ものさん”。

 どう考えてもおかしいが、これには当然訳がある。

 『そうだなぁ。サイトに住んでいるんだから、monogatary.comの神のようなものだろう。なら、苗字はこれしかない』

苗字命名:守護神(がーでぃあん)  “がーでぃあん ものちゃん”

 イニシャルスキル発動! 『ファイアウォール』

 果てしない情報世界を生き抜くためには防衛手段がなければ飲み込まれるだけ。小説投稿サイトは今や激戦区である。さらに、グローバル化が進む今の時代は積極性が求められる。外敵を留め、攻撃もする。攻防一体こそ力なり。

 そんな“ものちゃん”はいつしか特殊能力として、ファイアウォールのプログラムを使える能力を得た。

 「我らの遊び場を侵す者は何人たりとも許しはせんぞ!」

 そんな勇ましい“ものさん”が、後ろで燃えているテキストデータに気づくのはもう少し後のことである。

~~~

 『あ、こっちの方が良いかな。幽霊だけど、創作する心は人間と同じでしょ? 苗字でそれを表してあげよう。なら、苗字はこれしかない』

 苗字命名:人間だ(ヒューマンだ)  “人間だ ものちゃん”

 イニシャルスキル発動! 『ポエマー』

 創作活動をするなら、様々なジャンルに親しむ必要があるだろう。そう、詩もまた大切な文学のジャンルの1つである。

 そんな“ものちゃん”はいつしか特殊能力として、詩がやたら上手くなる能力を得た。

 『待てよ、こっちも面白いぞ。回文と言うのはいつの時代も愛されている言葉遊び。まさにmonogatary.comにぴったりじゃないか。全体的にもなんだか可愛い気が………しないのはなんでだろう?』

 苗字命名:野茂(のも)  “のも ものちゃん”

 イニシャルスキル発動! 『大ヒット』

 小説投稿サイトとして、遊び場として。いろいろな意味で大ヒットしてほしい場であるmonogatary.com。大人の利用者が多いことからも、年齢的にこの苗字でそこはかとなく親しみを持ってしまうはず。なんとなく、大ヒットしてくれそうな苗字なのは何故だろうか? また、回文チックなところが文系な印象を与える。

 そんな“ものちゃん”はいつしか特殊能力として、野球が少し上手くなる能力を得た。

~~~

 「なんだろう。最近自分が自分じゃないみたいな気がするなぁ」

 “ものちゃん”は今日も悩んでいた。

 だが、今回は苗字で活躍したいという内容ではない。

 最近の自分の行動のおかしさについてだった。

 「突然含蓄のありそうな詩が思いついたり、インドア系のサイトなのに突然草野球始めちゃったり。僕らしくないなぁ」

 そんな風に悩む“ものちゃん”だったが、それでもいつもとやることは変わらない。

 物語を書き、お気に入りの物語の表紙を描き、心に浮かんだ感想を作者に伝える。

 monogatary.comが少しでも賑やかになるように、そして自分が楽しめるよう、思うがままにゆる~く活動していた。

 その活動に「俺の方がもっとマシな文が書ける」と投稿を勇気づけられ、「こんな表紙でも喜ばれるのかよ。なら俺も」と表紙が増え、「小学生並の感想でいいんだ」とコメント欄が次々と更新される。

 また、創造主達の精力的な広報活動によりどんどん新たな遊び友達が増えていく。

 とある雑誌には“ものちゃん”の奮闘も描かれニヤリとさせる。

 結局“ものちゃん”には、イニシャルスキルなど必要なかったのだ。

 もっと前から、彼の行動で彼の望みは少しずつ叶えられていたのだから。

 だがしかし、本人と1人のモノカキにはそのことは分からない。

 運営に関わらない者がそんなことを知るはずもないからだ。

 そして、一度書き始めた物語はきちんとエンディングまで持っていくというのがマイルールだった。

 なら、今もずっと“ものちゃん”の苗字を考えているのかというと、そうではない。

 

 『やっぱり、これだ。monogatary.comが創造したのだから、“ものちゃん”はその子供。ということは、親から苗字を受け継ぐのは当たり前じゃないか。なら、苗字はこれしかない』

 苗字命名:物語(ものがたる)  “ものがたる ものちゃん”

 イニシャルスキル発動! 『ストーリー』

 自らの行動が多くの者の注目を集め、その奮闘によりたくさんの笑顔と感動をもたらす。それは決して操られたものではなく、その“もの”らしい、自然な行動こそが物語を紡いでいく。そして、“ものちゃん”自身もまたモノカキ達の幾億の物語を語り継いでいく。

 そんな“ものちゃん”はいつしか特殊能力として、monogatary.comをひそかに盛り上げられる能力を得た。

 はたして、サイトが盛り上がったのはイニシャルスキルが発動したからなのか、“ものちゃん”に盛り上げる才能があったからなのか。

 それは誰にも分からない。

 だが、これから先この遊び場がより賑やかになることだけは確かである。

 「はぁ、今日もランキング圏外かぁ……」

 ………“ものちゃん”に時代が追いつくかは、誰にも分からない。

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サイトが盛り上がって来た今、ものちゃんみたいな活動、略して『モノ活』始めませんか?
とりあえず、この物語の感想とオススメptから始めましょう(笑)

作者:爪隠し

2018/3/29

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愛に溢れた物語、本当にありがとうございます。monogatary.comとものちゃんでいず、もっともっと楽しくしていきますので、今後ともよろしくお願いします!

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運営 様> コメントありがとうございます。ものちゃんでいずを読んで、思わず書きたくなってしまうインスピレーションを頂きました。これからも、ものちゃんと一緒に頑張ってください!

作者:爪隠し

2018/3/30

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とじる

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