0

桃太郎、ハムスターとリスとパンダを仲間にする! 完結

ポイント
7
オススメ度
0
感情ボタン
  • 0
  • 0
  • 2
  • 0
  • 0

合計:2

桃太郎が鬼退治に選んだメンバーはハムスターとリスとパンダ!
ひ弱な動物ばかりだけど大丈夫かな~。

投稿された表紙はありません

この物語の表紙を投稿する

すべてのコメントを非表示

「これより第2次鬼退治のメンバーを発表する」

 桃太郎が村人の前で発表した。

 前回の鬼退治では、キジ、猿、犬を仲間にして戦った桃太郎。

 今回もすごいメンバーに違いない。

「まずは、ハムスターのハムハム!」

「が、がんばりますっ!」

「子リスのクックル!」

「鬼ヶ島にはヒマワリの種があるのかな?」

「パンダ(子供)のパンパン!」

「もふもふ、もたもた」

 え~~~~~っ!?

 こんなメンバーでいいの!?

 絶対弱いよね?

 絶対ギタンギタンにやられて泣いて帰ってくるよね?

 桃太郎はすごい美形だから、鬼にハダカにされて、鬼の太い鉄棒であんなことやこんなことをされるかもしれない!

 あたしがそのことを指摘すると、桃太郎はきっぱりと

「大丈夫。それに君はどういう妄想をしているんだ?」

 この自信は何だろう?

 いや、桃太郎のことだから何か考えがあるに違いない。

 たとえば、

 ハムスターは生殖能力がスゴイから、数をどんどん増やしていって鬼をやっつける!

 名づけて〝ネズミ講作戦〟!

 リスは何だかんだ言って素早いから、鬼を攪乱できる!

 パンダも何だかんだ言ってクマだから、いざとなったらきっと強い!

 でも、心配だからついていくことにした。

 女戦士Sランクのあたしは強い。

 実はあたしは桃太郎に想いを寄せていて、加勢したことをきっかけに恋人同士になれるんじゃないかと思っている。

 桃太郎は「どうしてついて来るんだ?」と、すごくイヤそうだったけど。

 凹むなぁ、それ……。

 ………………

 そして鬼ヶ島にやって来た。

「はっはっはっ、桃太郎、何だ、その仲間は?」

 ほらね、やっぱり鬼にバカにされている。

「桃太郎、お前をハダカにして、俺様の太い鉄棒であんなことやこんなことをしてやるぜ!」

 ほらね、鬼もあたしと同じことを考えている。

 ちなみにあたしは桃太郎から、木の陰に隠れているように言われている。

 あたしがいれば鬼たちもビビるだろうに、どうして?

 戦いが始まった。

 鬼たちは余裕の笑みを浮かべて、四方から桃太郎たちの方にやって来る。

 鬼の頭領はブンブンと黒くて巨大な鉄棒を振りまわしている。

 一方、桃太郎たちと言えば……

「わ~~~い!」

 ハムスターのハムハムが、なぜか置いてあった〝まわし車〟に乗って遊び始めた。

 飼っている人は知ってると思うけど、〝まわし車〟っていうのはハムスターやリスが乗ってクルクルまわして遊ぶ檻の中の遊具ね。

 あのね……、こんな時に遊んでんじゃないわよ!

 子リスのクックルは、

「ボクのヒマワリの種を取るつもりなのか? 隠さなきゃ!」

 と言って、地面に穴を掘ってヒマワリの種を埋め始めた。

 もうっ、そんなもの、誰も取らないわよ!

 おまけに、

「あれ? 今、どこに埋めたんだっけ? うわ~ん、わからなくなっちゃった~!」

 そう、リスはすこし時間が経つと、すぐに忘れてしまう脳の持ち主なのだ。

 こうなると、頼みの綱はパンダのパンパンだ。

 パンダは成長が速くて、鬼ヶ島に来る途中でずいぶん大きくなったからね、十分に活躍が期待される!

 ところが……

「もぐもぐもぐ」

「こんな時に笹を食べるなーーーっ!」

 おまけに

「ぐうっ、ぐうっ、ぐうっ」

「こんな時に寝るなーーーっ!」

 これは桃太郎、絶体絶命のピンチ!

 あたしが何とかしなきゃ!

 こう思って、飛び出すと、あたしは鬼たちの意外な反応を見た。

「可愛い……!」

「癒やされる……!」

「元気に遊び、食べて寝る。こういう生き方もあるんだな……」

「まわりは全部敵だと思い、心のナイフを研いでいた自分が恥ずかしい……!」

「そうだ、俺たちは戦うのではなく愛し合うべきだったんだ!」

「ほら、ヒマワリの種はそこに埋まってるよ。おじさんが教えてあげよう」

 鬼たちは、以前の凶悪さなど微塵もない、穏やかでやさしい顔をしていた。

 鬼の頭領は金棒を捨てて、桃太郎に握手を求めてきた。

「桃太郎、俺たちは間違っていた。もう悪さはせずにまっとうに生きる」

「わかってくれればいいのです」

 桃太郎と鬼の頭領はガッチリと握手をした。

 すごい、桃太郎!

 戦うことなく鬼を改心させてしまったよ!

 鬼の頭領は間違いを認めたけど、それはあたしも同じ。

 戦うことばかりを考えていたあたしも間違っていた。

 そして、胸を張って言おう。

 可愛いは正義だ! と。

 ちなみに後日わかったことだが、あたしが今回のメンバーに入れなかった理由は、あたしが可愛くないかららしい……。

 

 

修正履歴

  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/05/16)

修正履歴を見る

  • 0拍手
  • 0笑い
  • 2
  • 0怖い
  • 0惚れた

1

女戦士さん、不憫ですね……

2

グラン只里予さん、コメントありがとうございます。どんな名優も子供と動物にはかなわない、と言いますしね

作者:鈴木それな

2018/5/17

コメントを書く

とじる

オススメポイント 0

つづけて SNS でシェアしてオススメシポイントをゲットしましょう。

とじる

このページの内容について報告する

送信中

送信しました

文字数の上限を超えています。