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True Heart

魔法が出てくる物語

更新:2018/6/24

海野藻屑

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  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/06/11)
  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/06/11)

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空想が好きなマコトはある日、寝て起きたら、横にはエルフの女の子が寝ていた!
無防備なエルフの少女エリザから異世界についての様々なことを教えてもらう。
現代世界とは全く異なる世界では、現代世界の常識が通じないことに気づかなかった、マコトは…。

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目次

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第一章「はじまり」1-1

平凡に大学を卒業して、一流とはほど遠いそこそこの会社に就職して、

大それた野望も夢もなく、やりたいこともなく、

家と会社の往復だけの生活。

ただ、だらだらと時間を消化するだけの毎日。

「つまらない世の中だな。」

週末の仕事帰り、家路をじゃくじゃくと歩きながら、

僕はひたすらそんなことを考えていた。

現実はつまらない。

夢も希望もなく、糞みたいな世界が広がっている。

屑みたいな会社、人間、制度…。

現実(ここ)とは違う遠い世界に行きたい。

現実とは違う異世界があれば。

そんな遥か遠くへ行きたい。

遠くへ、遠くへ…。

考えごとをしながら、いつの間にか家につき、着替えをすまし、

コンビニで買ってきた弁当を食べ終える。

いつもなら辛い5日間を終え、休日が待ち構えている週末の夜は、

つまらない日常の中でもほんのちょっぴりの高揚感があるものだ。

しかし、今夜はそのような高揚感もなく、スマホでのネットサーフィンも

そこそこに眠気の赴くまま、眠りにつく。

夢を見た。

見た、という表現はおかしいのかもしれない。

今まさに夢を見ているという実感がある。

意識があるようなないような。

体が思うように動かせずはがゆい。

ここはどこだろう。あたりは暗い、と思う。

ただ足元がぼぅと光り、進むべき道を示してくれている。

光の道の先には、まばゆい光に包まれた出口のようなところがある。

あの先はどこに続いているんだろう。

遠くへ行きたい。

ここではないどこか遠くへ。

自分の夢を見つけることのできる世界へ行きたい。

(その願い、叶えてあげる。)

唐突に頭に流れ込んできたそのことば。

頭の中に溶け込むように流れ込んできた言葉と、

足元の光る道に導かれ、

光の先へと歩みだす。

そして…。

ーーーーーーーーんっ

(まぶしい)

(朝かな)

朝の陽ざしに照らされ、意識が徐々に覚醒しつつある。

僕は寝ぼけた頭で目覚まし時計代わりにしているスマホを手探りで探した。

(近くにないな…寝ぼけて飛ばしたか?)

瞼をおろしたまま、枕元から徐々に探っていく。

自分の周辺近くにはないようだ。

さらに腕を伸ばして少し遠くまで探ってみる。

すると、風船のような柔らかさが掌全体に感じる。

(何かある、なんだこれ。風船、にしては暖かいし中身も詰まってそうな感じだし…。

そもそも風船なんて僕の部屋においてないよ。)

手に触れたものに全く覚えがないため、薄目を開けて確認してみた。

一目みただけでは何かわからなかった。

不完全燃焼を起こしている頭をフル回転させて

その目の前にある光景をしっかり確認してみると。

それは少女の寝顔だった。

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  • 誤字、脱字の修正をおこないました。(2018/06/22)
  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/06/14)
  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/05/29)

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とじる

第一章「はじまり」1-2

(まだ夢みてんのかな。)

到底ありえない光景から、現実逃避をはかる僕の脳。

ありきたりではあるが、思い切り自分の頬をはたいてみる。

バシィという小気味良い音がした。

「いつっ!」

自分でも思いがけないぐらい思い切りひっぱたいてしまったようで、

びっくりするぐらい痛かった。

夢だと思ってたからついつい全力でやってしまった。

おかげで完全に目が覚めた。

今僕の目の前には手の中におさまるぐらいの丁度良い胸と、

金髪の髪、とがった耳。

パーツの整った顔。

幼さを残しながらも女性らしさも兼ね備えた少女が

横たわっていた。

とりあえず、現状を把握しよう。

昨夜は何もやる気が起きず、適当に飯食って風呂入って寝ただけ、のはずだ。

そもそも一緒に添い寝してくれるような女友達なんて、

僕にはいねぇ。

しかし、今起きてみると、僕の隣には白いシャツ(のようなもの)を着ているだけの

少女が横たわっている。

ぐっすり眠っているようで、自分へのびんたした音などそこそこ騒がしかったはずだが、少女は今も静かな寝息を立てている。

そこまで考えてから、はっとベッドの周りを見渡した。

「どこだ、ここ…?」

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  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/06/14)

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とじる

第一章「はじまり」1-3

天井、壁、ベッド、と部屋の中を見まわしてみると、様々な疑問がある。

ベッドが違う。天井も壁も記憶にないものだ。

木製のベッド、壁、天井。

ログハウス、か?あるいは中世の民家のような…。

現代建築で造られたにしては、表面が加工されてなく、

木をそのまま組んだといった形になっている。

一つ確実なことは、ここは僕の部屋ではないということだ。

現代建築で造られた一般的なマンションに住んでいて、

パソコンなど電機製品がたくさん置かれた僕の部屋では決してない。

そして、最大の謎は、自分の横ですぅすぅと気持ちよさそうに寝息をたてている

少女だ。

何度も言うが、僕に添い寝してくれるような女友達は居ない。

さらにこの眠り姫は、人とは思えない美しい黄金の髪と、

存在感のあるとがった耳を持っており、

さながら物語の中に出てくるエルフのようだ。

(今時寝起きドッキリというわけでもないだろうし、女友達はおろか男友達もほぼいない僕にはそんなことは無縁だろう。

では現在のこの状況はなんなのか。

ええい、めんどくさい。とりあえずこの目の前の無防備な娘に聞いてみるしかない。)

僕は寝息を立てている少女の肩をゆすり、呼びかけた。

「おーい、朝だー!おきろー!」

かなり眠そうではあるが、薄く目を開けた少女は、

そのままゆっくりとした仕草で起き上がり、

大きなあくびとともに伸びをした。

「ん…。朝…?」

少女は目をこすりながら、そう呟いた。

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とじる

第一章「はじまり」1-4

「起きた?聞きたい事があるんだが。」

僕の姿を翡翠色の双眸にしっかり捉え、柔らかな笑顔をみせる少女。

その笑顔は反則だよ…。

思わぬ不意打ちに大いにうろたえる僕。

「あ、あの…。聞きたいことがあるんだけど…?」

「うん。でもちょっとまって。わたしも君に聞きたい事があるから。

朝ごはん食べながらゆっくりお話しましょ♪」

そういうと少女はベッドから出て階下に降りて行った。

(初めて女の子の笑顔にときめいた…。)

階下におりた少女に続こうと、ベッドから出たが、その時に気付いた事があった。

自分の着ている衣服が寝る前に着ていたスウェットのままだった。

部屋やベッドと比べ、かなり場違い感のある恰好だ。

また、ぐるりと部屋をみてみると、気になるところがあった。

壁際に近づいてみると、四角い枠に木の蓋のような嵌められている。

木の蓋を外してみると、建物の外の様子をみることができた。

(なるほど、これは窓か。)

ガラス窓ではなく、木枠をはめ込むタイプの古い窓だ。

窓から外の様子を一望してみると、まさにここは自分の住居とはかけ離れた場所だということを再認識できた。

「これは…、すごいな。」

窓から見える一面の景色は緑、緑、緑。

窓から顔を出して、さらに周辺を見渡すと、鬱蒼としげった木々が見える。

片側は大草原、もう片側は大森林といった様相だった。

日本では早々お目にかかれない光景に目を奪われていたが、

ほどなく階下から声が聞こえてきた。

「朝ごはんできたから降りておいでよー?」

爽やかな日差しに映える涼やかな声に気分のよくなった僕は、

わかった!と元気よく返事をし、階下へ向かった。

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とじる

第一章「はじまり」1-5

木造のテーブルに同じく木製の食器が並べられていた。

食器の上には、パン、スープ、生野菜、干し肉、のようなものが並んでいた。

僕がまじまじとテーブルの上を見つめていると、

「どしたの?さ、たべよ。」

少女は不思議そうな顔をして、僕に食器を差し出してきた。

見た目は特におかしなところはない。手作り感満載ではあるが、一応それぞれパン、スープなど僕の知っている料理である。

ちょっと焦げているパンをつかみ、小さくちぎってみた。

固めだが、中はふんわりしているフランスパン?のようなパンだ。

口の中に入れると、ほのかな甘みと風味があり、とてもおいしい。

今度は木製のスプーンでスープを一口すくってみる。

こちらも現代っ子には多少薄味かもしれないけど、

ナチュラルな旨味があり、おいしい。

少し虫のかじり跡があるものの新鮮でみずみずしい生野菜はいうに及ばず、

現代食で干し肉なんてほぼ見かけないが、その塩加減が絶妙で他の料理が薄味なこともあり、とてもおいしかった。

最初はおそるおそるであった食事も、途中からは夢中になって食べてしまった。

あらかた食器の上の料理を平らげたあと、少女がこちらを見ていることに気付いた。

ガツガツと夢中で食べていたことに気恥ずかしさを感じつつ、

「あ、ごちそうさま。とてもおいしかったよ!」

「うん!おいしそうに食べてもらえて嬉しい♪」

満面の笑みでそう言ったのだった。

食事と後片付けをすませ、食後のお茶も入れ終わり、話ができそうな雰囲気になったため、僕は本題に入ることにした。

「あのさ、聞きたい事があるんだけど。どうして僕は君の家?で寝てたの?」

まず一番の疑問、自分の部屋で寝ていた僕がどうしてここに居るのかを質問した。

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