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裏アカ、見つけたよ。 完結

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高校生に大人気のSNS『TsubuTsubu(つぶつぶ)』。通称『裏アカ』
フォロー機能なし、返信機能もなし、あるのは「いいね」のハートボタンのみ。
自分の想いを吐き出すためのアプリに、今日も書き込む女子高生・成瀬真子(なるせまこ)。
片思いしている遠山くんへの想いを、今日もつぶやくのです。

1位の表紙

2位

目次

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黄色のチューリップ:花言葉「望みのない恋」

 私の本心なんて言えるはず、ない。

 言ってしまったら、きっとこの関係が終わってしまうから。

 それならば、今はまだ、友達のままで。

 いつものように私は、スマートフォンにある虹色の鳥のアイコンをタップする。

 最近高校生に人気のある『TsubuTsubu』(つぶつぶ)というアプリは、メールアドレスにニックネームとパスワードだけ設定すれば自由にいくらでも思いの丈を呟けるというもの。

 私の周りでもやっている子たちは多い。でも、誰がどのアカウントか調べられない。フォロー機能もなく、返信機能もなく、あるのは「いいね」のハートボタンのみ。ただただ、自分の想いを吐露するだけの場所。

 タイムラインにはランダムに、その日のつぶやきで人気があったものが流れてくる。

 まるで内緒話を更に内緒で覗き込めるようなシステムが大受けして、既存のSNSに疲れてしまった子たちがTsubuTsubuに移行しているとも、よく聞く。

 ――そのシステム仕様から、TsubuTsubuのことを「裏アカ」と呼ぶ人も多い。

 このアプリの中だけだと、私は私らしくいられる。

 誰にも言えないこの想いを、矛盾しているけど誰かと共有したいから。

『@黄色のチューリップ 20XX/12/01

 今日は創立記念日で学校がお休み。

 彼に逢えない日は憂鬱で退屈だ。

 せっかく席替えで前後の席になって、距離が近くなったのに。

 また彼との距離が遠くなってしまう気がして。

 私のことを恋愛対象として見ていないことくらい分かっているけど。

 彼女になれないことぐらい分かっているけど。

 それでもいいから、そばにいたいんです』

 一気に書き込むと、いいねの通知がスマートフォンを鳴らす。

 バズりたいわけじゃないけど、いいねがつくと安心する。ああ、同じような気持ちを他の人も分かってくれるんだ。そんな気がして。

 いつもいいねをしてくれる、あの人も……あ、ついてる。『アネモネ』さん。

 どこのどなたか分かりませんが、いつもありがとうございます。

 こんな私の気持ちに、いいねをつけてくれて。

 私のニックネーム、黄色のチューリップの花言葉は「望みのない恋」。

 だって私の好きな人には、気になる子がいるのだから。

「成瀬(なるせ)、成瀬」

「何? 遠山(とおやま)くん」

 休み時間、後ろの席。大好きな人が私のブレザーの背をくいくいと引っ張る。

 またか、と私が振り返ると、満面の笑みを浮かべて遠山くんが前のめり体勢で待機していた。

「あのさ、また話聞いて欲しいんだ」

「またぁ!?」

「うん。もうすぐクリスマスじゃん? 何かプレゼントあげたいなと思ってんだけど、何も思い浮かばなくって」

「で、そのプレゼントの相談を私に?」

 私がしらけた視線を送ると、わざとらしく両手の平を頭の上で合わせて「頼む!」とお願いしてくる遠山くん。

「あのさ、ちょっとは自分で考えなさいよ! 私だったら他の女の子に相談したものを貰うなんてヤダ」

 そう言って、私は元の方向へ姿勢を正す。

 本当は誰かに相談したって、遠山くんから貰えるのなら何だって嬉しい。でもそんな思いは口に出せないから、心の中で呟いておく。

「そんな冷たいこと言わないでよー、なーるーせー!」

 名前を連呼しながら更にブレザーを引っ張る遠山くん。なかなかにしつこい男だ。ここで私が「うん」と言わない限り、休み時間ごとにブレザー引っ張りの刑を受けなければいけないのか。罰ゲームでしかない。なんでよりによって私なのだ。たまったもんじゃない。

「まーた遠山が成瀬にちょっかい出してる」

「イチャつくな!」

 心の中で悪態をついていたら、窓際の席にいるクラスメイトたちから冷やかしの声が聞こえてきたので、頬杖をつきながら視線だけ声の方に向ける。

 皆の表情はニヤついていて、正直いたたまれない。

 すると遠山くんが大真面目だぞと言わんばかりの表情で、その声へ反論した。

「イチャついてないだろ! なあ、成瀬」

 同意を求められたので、仕方なく答える。

「そうだよ。どこがイチャついてるように見えるの」

 本当は、嬉しい。勘違いされる仲に見えることは、嫌じゃない。でもからかわれることで二人の関係が壊れてしまうのは不本意なので、否定しておく。

「全体的、かなあ?」

 からかいの声を上げたグループの中の女子が答える。

「全体的?」

 偶然にも遠山くんと声がハモった。

「何だか、毛穴という毛穴から? 全身から幸せオーラが出ちゃってるというか。見せつけないで! ってなる」

「毛穴って……なんちゅー表現だ!」

 遠山くんが頭を抱えて机に突っ伏す。確かに表現として微妙。

「で、本当のところ遠山くんは成瀬ちゃんのこと、どう思ってんの?」

 お、ナイス質問。遠山くんの気持ちはどうなのだろうと、ちらと遠山くんを見つめる。

「成瀬? 成瀬は俺の大切な友達だよ。なあ成瀬」

「そうだね」

 大切な友達、か。そんな関係でもありがたいと思わないといけないんだろうな、と頷いた。

修正履歴

  • 誤字、脱字の修正をおこないました。(2018/08/04)
  • 誤字、脱字の修正をおこないました。(2018/08/02)
  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/07/29)
  • 誤字、脱字の修正をおこないました。(2018/07/29)

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バズりたい、イマドキの言葉ですね。いいですね(^^♪

湊あむーる

2018/7/29

2

ああ、ありそうなSNS……!! と思ってしまいました。
こういう悩みのある子は書き込むだろうなあ、と。
そして切ない気持ちが如実に描写されていて、こちらまでやるせなくなりました(´;ω;`)ウッ…

大久保珠恵

2018/7/29

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>湊あむーるさま
コメントありがとうございます☆バズりたい、という表現を使いたいがために、この小説を書き始め……たかもしれないです(笑)。

作者:緒川ヒカリ

2018/7/30

4

>大久保珠恵さま
コメントありがとうございます☆
恋の悩みは、書き込みたくなりますよね(;_;)誰にも言えないからこそSNSに頼ってしまうというか。私の時代にはSNSがなかったので、専ら日記帳に話しかけていました(笑)。

作者:緒川ヒカリ

2018/7/30

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とじる

アネモネ:花言葉「見捨てられた」

 遠山くんと仲良くなったのは、ひょんなことがキッカケ。

 夏休み前のある日、私の家の最寄り駅のホーム。

 学校を始点としたら、私の家とは反対の場所に住んでいるはずの遠山くんがいたからだ。

 聞けば、気になる子を追いかけているうちに、うっかり同じ電車に乗ってしまったと苦笑いを浮かべながら話してくれた。

 一瞬私のことかと勘違いしたけど、それは本当に勘違いだったらしい。

「成瀬、このことは皆に内緒な! 友達は約束守れよな!」

 そう言って、指切りまでしたから。

 

 入学して二ヶ月目、隣のクラスだった遠山くんに助けられたことがある。

 その時、見事に恋に落ちた。

 高校二年生になって、文理選択があって遠山くんと同じクラスになれて密かに喜んでいたのに、こんな形で失恋するなんて夢にも思わなかった。

 それでも、側にいられたら。

 友達でもいいから、側にいたかった。

 私の想いは口にはしないけど、せめてどこかで吐き出したかった。そんなある日TsubuTsubuの存在を知って、すぐに登録。私のつぶやきは2000を越えた。

『@黄色のチューリップ 20XX/12/02

 休み明けの学校で、好きな人が沢山私に話しかけてくれるのは嬉しい。

 だけど、私じゃない誰かのプレゼントの相談なんて聞きたくない。

 誰か違う人に聞いてもらいなよ。

 そう思うけど、相談相手のポジションは譲りたくない。

 わがままだけど、このままでいたい。

 折角隣にいられるのだから』

 書き込むと、しばらくしてアネモネさんからいいねがついた。

 冬の放課後の廊下掃除は、身体が芯まで冷える。

 ブレザーの下に着ている少し大きめのセーターで、手の甲が隠れるまで覆う。

 痩せ我慢をしてまでハイソックスを履いている私の足は、鳥肌が立っていた。

「ねえ、遠山くん。いつになったら告白するの?」

「え……」

 一緒に掃き掃除をしていた遠山くんの手に握られた箒(ほうき)が一瞬止まる。

「もう冬だよ。モタモタしてると誰かに取られちゃうかもしれないよ?」

「うーん、そうなんだよなー。でもなー」

 遠山くんの箒が規則正しい動きを再開する。

「何悠長に構えてんの! 男でしょうが!」

「そうだけどさ、もし成瀬に好きな人がいたとして」

「え?」

 心臓が飛び出るかと思うくらい驚いて、今度は私の箒が止まる。

「例えばだよ。俺に告白しろって言われてハイそうですね告白します、って決心できるか?」

「……できない」

「だろー? タイミング見計らってんだよ。俺だってこのままじゃ嫌だもん」

 だからまずはプレゼントをあげるんだ、と言った彼の笑顔は、この世で一番大嫌いな、素敵な笑顔だった。思わず私は顔を背けて、掃き掃除を再開する。

 勝手にこぼれる、本心。

「あっそ」

 想像以上に冷たい声を発していた。その声に、遠山くんの箒がまた止まる。

「なんだよ、その態度は。人に聞いておいて」

「べっつにー」

 ああ、今私、世界で一番可愛くない顔してるはず。

 視線を合わせず答えると、遠山くんの声色が変わった。

「じゃあこっちも、あっそ。成瀬には関係ないことだからな。ほっといてくれ」

「黙ってあげて相談に乗ってるのに、関係ないですって!?」

 思わず私は、逸らしていた視線を遠山くんに戻す。すると怒ったような悲しそうな、何とも表現しづらい表情の遠山くんがこちらを見ていた。

「じゃあもう相談しねーから。それでいいだろ?」

 そう言うと遠山くんは、さっさと教室に戻って箒をしまい「んじゃ帰る」と一言残して帰ってしまった。

 私は一人、廊下に取り残される。

 見捨てられたような気持ちが、私の心を支配する。

『@黄色のチューリップ 20XX/12/02

 好きな人と口論になってしまった。

 やきもちが、嫉妬が、私を素直にさせてくれない。

 泣きたい。でも、泣けない。

 どうしたらいいのだろう。誰か教えてよ』

 帰り道にスマートフォンから一気に書き込んで、気持ちを落ち着かせる。

 いいねの通知が私の右ポケットを揺らすけど、なぜか何時間経ってもアネモネさんからいいねはつかなかった。

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1

アネモネさんてもしかしてあの人かな?
と思ったんですけど、どうでしょうね……?
つい嫉妬から冷たくしてしまう、恋はままならないものです……(´;ω;`)

大久保珠恵

2018/7/30

2

>大久保珠恵さま
コメントありがとうございます。レスポンスが遅くなって申し訳ないです(汗)。
嫉妬から冷たくなっちゃうこと、ありますよね……ああ甘酸っぱい。

作者:緒川ヒカリ

2018/8/4

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とじる

紫のアネモネ:花言葉「 」

『@黄色のチューリップ 20XX/12/12

 あれから好きな人と話せない日々が続いている。

 目も合わせられないし、どこかぎこちない。

 クラスメイトにも「喧嘩した?」って聞かれるし、辛い。

 喧嘩なのだろうか。彼は怒っているのだろうか。それすらも分からない。

 手を伸ばせばすぐ届く距離に好きな人がいる幸福は、今もどかしさに変わっている。

 ねえ教えてよ。どうしたら前みたいに話せるようになるの?

 ねえ教えてよ。どうやったら本当の友達になれるの?

 分からないよ、誰か教えてよ』

 もしかすると書き込んでいる間の私の表情は、誰も寄せ付けない険しいものだったかもしれない。

 相変わらず、あの日からアネモネさんからいいねはつかないまま。

 私が素早くTsubuTsubuにつぶやいてスマートフォンを鞄にしまおうとしたら、この間私を冷やかしていたグループの一人が私に近づいてきた。 

「成瀬ちゃん、マジどうしたの?」

「佐伯(さえき)さん」

「遠山くんとどうなっちゃってるのよ。最近みんな噂してるよ? 別れたんじゃないかって」

「別れるも何も、付き合ってないし」

「でもさ、成瀬ちゃんは遠山くんのこと好きなんでしょ?」

「……うん」

「おお、認めた。それだけ切羽詰まってるってことか……」

「私、どうしたらいいのか分からなくて」

 そこまで話すと、頬に温かいものが伝う。

 ひとつ、ふたつ、私の今の想いがこぼれる。

「泣くな、泣くな! まるで私が泣かせたみたいでしょ!」

「ご、ごめん! でも勝手に涙が……!」

 セーターの袖でごしごしと涙を拭っていると、佐伯さんが突拍子もないことを言い出した。

「告白したらいいじゃない」

「えっ」

「今がチャンスかもしれないよ? 告白して駄目だったとしても、不自然じゃないし。成功したら仲直りできるし」

 告白。

 今まで一度も考えたこともなかった。

 だって遠山くんには気になる子がいるって知っていて、どうやっても太刀打ちできないとハナから諦めていたから。

 呆然としていると、佐伯さんが私に微笑んだ。

「始める前から自分で終わらせるなんてこと、しちゃだめだよ」

『@黄色のチューリップ 20XX/12/12

 クラスメイトから告白を勧められた。

 人生で一度も告白したことがない私にとって、とても高いハードルだ。

 すごく怖い。怖すぎて勇気が出ない。

 だけど、このまま気まずい空気が流れたままなら、当たって砕けたほうがいいのかもしれない。

 どうか勇気をください』

 沢山のいいねはついたけど、アネモネさんからいいねはつかないままだった。

 三者面談も終わって、冬休みを待つのみ。

 私は散々迷って、手紙を書いた。

『遠山くんへ

 話したいことがあります。

 今日の放課後、体育館の裏にある倉庫で待っています。

 成瀬』

 こんなこと、したことない! 

 誰にもバレないように、素早く遠山くんの靴箱に手紙を入れる。

 来てくれるのかな、あれから全然喋ってないのに。

 

 ――体育館の裏手にある倉庫は、底冷えする寒さだった。

 私は倉庫の扉にもたれ掛かりながら、遠山くんを待った。

「なんだよ成瀬、こんなところに呼び出して。寒いじゃんか」

 待ち始めてから五分も経っていない。まるで今まで喋ってなかったのが嘘のように、遠山くんが寒い寒いと言いながら現れた。

「遠山くん……」

 その声がずっと遠かった。でも今は至近距離。

 妙な安堵感が私を包んで、寒いはずなのに暖かい。

 ホッとしすぎたのだろうか、私の目から涙がポロポロとこぼれ落ちる。私の顔を見て、遠山くんがギョッとしたように慌てだした。

「わっ、お前何泣いてんだ!? いきなり人の顔見て泣く!?」

「だって、ちゃんと、喋れたから……」

 しゃっくり上げるように私が言うと、遠山くんが眉毛をハの字に下げた。

「ごめん、拗ねてたんだ」

「すね、てた?」

「お前、全然ヤキモチとか焼いてくれないんだもんな、俺参ったわ」

 ヤキモチ? 何に?

「随分と辛い思いさせてて、ごめんな。俺もちゃんと言えば良かったんだよな」

「え?」

「夏休み前に、成瀬の最寄り駅で逢っただろ? あれ、成瀬を追いかけてたんだ」

「……でも、その後『友達だから内緒』って指切り」

「誤魔化したんだよ。ちょっとは察してくれよ! 『黄色のチューリップ』さん」

 私のニックネームをサラリと呼ぶ遠山くん。まさか、まさか。今までのつぶやき、全部知ってた!? 恥ずかしさのあまり軽くパニックになって、校舎の方へダッシュしようとした。

「わっ、成瀬逃げるなよ!」

 逃走、失敗。遠山くんに腕を強く握られる。

「やだ、離して!」

「勘違いさせてたのは謝る! 今のは告白だったんだよ、俺にとって!」

 告白? 何が? と思わず振り返る。

「俺が、『アネモネ』だから!」

 アネモネ、ってあの、アネモネさん?

「あ、アネモネさんが……遠山くん?」

 私が尋ねると、遠山くんが深く頷く。でも。

「アネモネの花言葉は『見捨てられた』って意味だよ?」

「はあ? ちげーよ。俺、ネットで調べてこれだ! って思ってつけたんだぞ」

 言っている意味が分からなくて、私の頭の中はクエスチョンマークでいっぱいになった。

「紫のアネモネの花言葉、知らない?」

「知らない……」

「そうかー。余計混乱させたんだな、俺」

 遠山くんが右手で私の腕を掴んだまま、左手で自分の頭をかく。

「どんな花言葉なの……?」

 私の言葉に、遠山くんが真剣な表情になる。

「『あなたを信じて待つ』。俺、成瀬に賭けてたんだ。いつか気づいてくれるんじゃないかって。でも俺からちゃんと伝えなきゃ駄目だって思ったんだ、だからクリスマスプレゼントを渡す時に言おうと」

 みるみるうちに遠山くんの顔が赤くなっていく。寒さのせい?

「最近、TsubuTsubu見てなかったし、いいねしてなくてごめんな。たまたま俺のタイムラインに『黄色のチューリップ』さんのつぶやきが流れてきて。恋愛のことで俺と被るところもあったし、成瀬だったら嬉しいなって思ってた。それで『黄色のチューリップ』さんのつぶやきを見たらさ、俺しか知らないことも、学校行事もドンピシャで。これは絶対成瀬だって信じてたんだ」

 遠山くんの表情はすごく柔らかくて、助けてくれた頃見せてくれた遠山くんの表情と被る。

「入学してすぐにさ、成瀬が転びそうになった時に俺助けたよな。あの時に、めっちゃタイプの子が同じ高校にいるって舞い上がったんだ」

 じゃあ、じゃあ。遠山くんの気になる子って。

 何かを言いたいのに、言葉にならない。私の腕を優しく引っ張る遠山くん。気がつけば私は、遠山くんの腕の中にいた。

 耳元で、大好きな人の声が響いた。

「裏アカ、見つけたよ」

『@黄色のチューリップ 20XX/12/24

 今日は終業式。好きな人からクリスマスプレゼントを貰った。

 とても綺麗なアネモネのペンダント。

 一生大事にします。ありがとう。

 これからもずっと隣にいさせてください』

 ――アネモネさんが いいね しました

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>モノコン2018予選選考スタッフCさま
コメントありがとうございます。本当に嬉しいです。
一捻り必要なところ、確かに仰る通りだと思います。貴重なご意見ありがとうございます。
いただいたコメントを参考に、色々とお話を考えていきたいと思います。

作者:緒川ヒカリ

2018/9/14

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ラストがとても素敵ですね。^ ^

青楊

2018/9/14

8

>青楊さま
コメントありがとうございます!
ラストをお褒めいただき恐縮です……!
そして素敵な表紙までいただいて嬉しくて小躍りしています(笑)。本当にありがとうございます\(^o^)/

作者:緒川ヒカリ

2018/9/14

9

緒川ヒカリ様
かなり独特な表紙にしましたので喜んで頂けたようでホッとしております^^;

今まで独り言として呟いていたのに、最後は独り言であり独り言ではないんですよね。
それに いいね で答える。それしかないという設定も効いていて、とてもよくできていると思いました^ ^

青楊

2018/9/14

10

>青楊さま
とても細かい表現をされている表紙に感動しております(´;ω;`)見た瞬間に「ああ!TsubuTsubuだ!」と嬉しくなりました!本当にありがとうございます☆

独り言のようで独り言でない、相手がちゃんと見てくれているという安心感を描きたくて……まだまだ表現不足ですが読み取って頂けて嬉しく思います。
最後は書き始めからオチを決めていたので、書けて良かったなと思っています☆

作者:緒川ヒカリ

2018/9/15

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とじる

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とじる

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