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おんぷレスラー

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突如現れた八分音符の被り物を被った女性がレスラーとして現れた!

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ある日、彼女は突然彗星の如くプロレス界に現れた。

「ワシに刃向かおうなんて100年早いんだーワハハー」

いつものようにヒール役の毛むくじゃらの大男、その名もジャイアントモジャーがリングで対抗する相手を椅子で殴りつけたりやりたい放題暴れていた。

対抗していたのはヒョロリ福山。

名前の通りヒョロリとした体型でレスラーに向かない位貧弱な男だった。

「くそぅ」

ヒョロリ福山が諦めかけたその時だった。

「待ちなさい!」

聞き慣れない女性の声が響いた。

誰も予想していなかった展開に声の主を探してその場にいる観客や福山と大男がキョロキョロと辺りを見渡していた時だった。

花道から、八分音符の被り物を被った、ピンクのフリルのミニスカートの衣装を着た女性が駆け足で現れた。

いや、被り物なのだろうか、と思う程顔にピッタリとフィットしていた。

「とうっ」

全員が呆然とする中、彼女はリングへ入って行った。

「弱い者いじめはやめなさい!大男!!」

そう言ったかと思うと、彼女は大男にリズム良くチョップを始めた。

「八分音符チョップ!!」

しかし派手な登場も虚しく、彼女のチョップは全く効かなかった。

ジャイアントモジャーは彼女の八分音符の細い部分をむんずとつかみ、体を持ち上げた。

そしてグルグル振り回してリングの外に投げ出した。

「キャア!」

彼女は尻餅をついてリングから放り出さた。

修正履歴

  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/08/15)
  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/08/07)
  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/08/06)

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なんか好きなノリです(^^♪

湊あむーる

2018/8/5

2

湊さん
ありがとうございます😊ノリで書きました笑

作者:にう

2018/8/5

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とじる

その隙にジャイアントモジャーはリングを囲むロープに登った。そしてトドメとばかりに巨漢らしからぬ大きなジャンプをし、ヒョロリ福山にズシンとのしかかった。

「ググゥ」

ヒョロリは奇声をあげ、モジャーを押しのける事も出来ずリングと同化した。

「ワン、ツー、スリー!」

レフリーがリングを激しく叩きカウントをとる。

カンカンカン!!

勝敗が決着し、試合終了の鐘がけたたましく響く。

「ん、なんじゃ。終わったのか」

ヒョロリ側に控えていたセコンドのジイさんがあくびをしながらリングを覗きこむ。

ジイさんはついさっきまで夢の中だった。

「なんじゃ、じゃねーよジイさん!セコンドが寝るなよ!!てか、あの女は何だよ!!きーてねーよ」

満身創痍でフラフラと立ち上がりながら、ヒョロリは場外で尻餅した尻を撫でる音符レスラーを指差した。

「知らん」

「は?」

「ワシゃあんな奇っ怪なもん知らんぞ」

ジイさんの仕込みだと思い込んでいたヒョロリは言葉を失ってしまった。

修正履歴

  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/08/15)
  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/08/09)

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とじる

ヒョロリとジィさんはとりあえず音符を連れて控え室に戻った。

「アンタが登場したせいで俺のリズムが狂っちまったよ」

「はぁ」

「リズム狂おうが狂うまいが、どうせ負けてたじゃろ」

「ですよねー」

「うるせー!わかったよ。乱入については不問にしてやる。つか、あんた何者だ?」

腕組みをしながらヒョロリは短刀直入に尋ねた。

「ラです」

「ら?」

「正しくはヒョロリさんの入場曲『Go!ヒョロリ』のラの八分音符です」

正体を聞いてるはずなのに「???」で埋め尽くされた。

構わずラは話を続ける。

「私は入場曲のラとしてプロレスを観ていました。プロレスは素晴らしい!多様なキャラクター、華麗な技!お約束のストーリー!!!私はスッカリプロレスの虜になりました!!しかし、歌の主役のヒョロリさんは一向に勝つ気配がない」

「うるせーな」

「私だったらこう戦うのに。・・・そう熱く思っているある時でした。何と、『そんなに好きならやってみたら』っていうプロレスの神さまの気まぐれで人間の身体になれたんです!」

控え室に流れる沈黙。

ジイさんは無言でラに近づき、八分音符の細い部分をむんずとつかみ、引っ張りあげようとした。

「アイテテ」

彼女は痛がった。どうやら覆面ではないようだ。

「ふむ、つまり八分音符の人間のなりそこないか。プロレスの神さまも妙なことなさるのぅ」

ジイさんは手を離し、納得いったと言わんばかりにうんうんと深く頷いた。

「ジイさん、あの説明で納得するのかよ!」

「納得も何も現に存在するしのう。そうじゃ、これも何かの縁じゃし、ウチに来るか?ウチの団体は『奇抜軍団』と言って今はヒョロリとしかレスラーが在籍してないから歓迎じゃ」

「行きます!私、強くなって奇抜軍団の看板選手になります!!」

「そりゃ良かった。じゃ『ラ』と言う味気ない名前も何じゃし、繰り返しで『ララ』でどうじゃ?」

「あら、いいですね。乙女っぽくて可愛い♡フフフ」

「あああぁー!!!」

なんだ!

なんだこの展開は!!

ただ一人ついて行けないヒョロリだけが頭を抱えて雄叫びをあげた。

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  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/08/15)
  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/08/15)

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とじる

ララが奇抜軍団に加入してから1週間。

ランニングや技の練習などを熱心にやり、ヒョロリとの練習試合ではほぼ互角に戦えるまでに成長した。

「ヒョロリさんを倒すのも時間の問題ですね」

練習試合を終え、息を弾ませながらララが言う。

「うるせー、そう簡単に倒されるかよ。こちとら2年選手だぞ」

「えっ、2年!2年真面目に練習してこれですか?ヒョロリさんセンスないですねー」

「うるせー、これから伸び盛りだよっ」

「それにしてもホントにヒョロリさんしかいないんですね」

ララはボロい練習場をキョロキョロする。

リング上にいるララとヒョロリ以外、眠りこけるジイさんしかいなかった。

「悪徳連合に引き抜かれたからな」

「悪徳連合?」

「前、俺、ジャイアントモジャーと闘っただろ。アイツが代表してる軍団だよ。前は奇抜軍団にも何人か在籍してたんだよ。けど、悪徳連合がスジのいいやつをみんな引き抜いちまって、気付いたら俺しか残ってなかったんだ」

「スジがないから引き抜く必要ないって思われたんですね」

「うるせーよ。まぁ、そんなわけで、ジイさんもすっかりやる気を無くして今じゃ寝てばっかりだ」

「そうだったんですね。でも、プロレスの神に愛された私がやって来たからにはもう寝てる暇もなくなりますね」

「ノリ軽いな」

「八分音符なので」

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とじる

「そういやお前、音符だったな」

「はい」

ヒョロリは少し考える仕草を見せた。

「ちょっと、これ付けてみろよ」

ヒョロリは自分の付けていたネックレスを渡した。

「?なんでですか」

「つべこべ言わずにつければいーんだよ!」

ララは「なんなの弱いくせに」と文句を言いながらも言われた通りネックレスをつけた。

「うおぉぉぉー!」

すると突然、ララの全身の筋肉がビキビキと音を立てて、ムキムキになった!

眠りこけていたジイさんも、ただならぬ気配を感じ、ハッと起き上がる!!

「ぜ、全身に力がみなぎってくる!」

「やっぱりか」

「ヒョロリさん、一体何を」

「フォルテだよ、F」

「フォルテ?」

ヒョロリから渡されたネックレスを見ると、ペンダントトップが「F」だった。

「楽譜でFつけると、フォルテで強くなるだろ。お前もFを身につけたら、音符だから強くなったんだ」

「なるほどー」

「ララ、すごいポテンシャルじゃ!ここから鍛えればジャイアントモジャーにもかてるかもしれん!」

ジイさんは興奮気味にララに駆け寄った。

「ホントですか!」

「ああ、そうとなれば特訓じゃ!今までの100倍は辛いものになるが覚悟しとくんじゃ!!」

「はい!!」

かくして対ジャイアントモジャーの過酷な特訓が始まった。

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