1

うちの生徒会長は決めゼリフ以外完璧なはず 完結

ポイント
72
オススメ度
12
感情ボタン
  • 1
  • 1
  • 0
  • 0
  • 0

合計:2

才色兼備という言葉がピッタリな生徒会長、藤平瀬里奈。
彼女に憧れる生徒も多く、ファンクラブが作られるほどの人気ぶり。
しかしそんな彼女には、決めゼリフが究極にダサいという欠点があった。

1位の表紙

すべてのコメントを非表示

「以上で生徒会からの報告を終わります」

 全校朝会で集まった生徒たちの前で、生徒会からの報告を終えた会長の藤平先輩が壇上から一礼をする。頼むからそのまま何も言わずにマイクから立ち去ってほしい。生徒会の書記をしている俺は、舞台袖から藤平先輩を見てそう思っていた。けど、その願いは叶わない。

「さぁみなさん、今日も学校生活をビューティフルなものにしていきましょうぜ! 青春は爆発だ、エンジョイジョイ!」

 藤平先輩のこのダサいセリフが、マイクを通して体育館全体に拡散される。少しも恥ずかしがることなくこのセリフを言えてしまうのがたち悪い。聞いてるこっちが恥ずかしいってやつだ。

「ああ、今日も言ったよ……」

 舞台袖で俺は頭を抱える。今藤平先輩が言い放った横文字混じりのダサい決めゼリフに、静かに報告を聞いていた全校生徒たちがざわつく。最後のセリフを言えて満足したのか、俺に対してどや顔を決めながら舞台袖に戻ってくる藤平先輩。先輩で会長だけど、正直イラッとする。

「ただいま。最後もビシッと決めてきたよ!」

「いや、どこがですか! 最後のあれさえなきゃちゃんとしたスピーチでしたよ」

「えっ、そう? 盛り上がってるじゃない」

 何をどう見たら盛り上がってるって思えるんだろうこの人は? ダサいセリフを平気で言えちゃう辺り、普通の人とは感性が違うのかも。尊敬する部分はいっぱいある。学力は学校の中だけじゃなく県内でもトップクラスだし、スポーツも万能。それに合気道とか柔道の有段者で、その辺の男より断然強い。それを自慢とかすることもなく、誰にでも優しく接してくれる。こういう人が完璧な人というのかもしれない。ダサいセリフを言う以外は。

「ねぇ、君も今日をエンジョイジョイしようね!」

「そ、そうですね……」

 まあ、これが藤平先輩の面白いところではあるのかも。

  • 1拍手
  • 1笑い
  • 0
  • 0怖い
  • 0惚れた

コメントはありません

コメントを書く

とじる

オススメポイント 12

つづけて SNS でシェアしてオススメシポイントをゲットしましょう。

とじる

このページの内容について報告する

送信中

送信しました

文字数の上限を超えています。