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窮鼠猫 完結

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もうアレしか思い浮かばないです。
魔法陣グルグル。わかる人わかって!

ってなわけで、あれとはちょっと違う方向で

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 くそう、ここまでか。

 俺は勇者一行に追い詰められていた。

 異世界に転生して、何故か魔王に祭り上げられて、人間界との共存を模索していたのに。

 融通の利かない某国の国王と、その国王の信奉者である勇者の魔王討伐を中断させることにはならなかった。

 こんなことなら、元々が人間であったという元の世界での過去などは気にせず、ただただ勇者を倒すべく力をつけておくべきだった。

 とはいえ、もう遅い。全てが。

「何か言い残しておくことはないか」

 勇者が剣の切っ先を向けながら訪ねてくる。

 その剣には光の魔法が込められており、もはやわずかばかりしか魔力も体力も残って居ない俺は、軽く撫で切られただけで、消滅してしまうだろう。

「知ってるんだよ、お前も転生者なんだろ?」

 こちらも薄々気づいては居た。勇者が転生者であることを。

 向こうも知ってたわけか。

「知っていて何故?」

 お互い転生者であれば、なおの事歩み寄りが出来たはずなのに。

「元の世界に帰るためだ。向こうに小さい妹を残してきていてな。そのためには魔王を倒すしかなかった。悪いとは思うが、今は魔族の身。転生先を選んだ神なり邪神なりを怨んでくれ」

「言い残すことはない」

 思い切って、目をつぶった。

 もはや、これまで。

 だが、残った魔力である魔術を発動する。

 魔王として転生した際に与えられたオリジナルスキル。

 一生解けない呪いを対象に付与する禁断の秘儀。

「まだ悪あがきを!」

 勇者が剣を振り上げるより早く、呪いは発動した。

【一生赤ちゃん言葉でしか喋れない呪い】

 やや遅れて、勇者の剣がわが身を切断する。

「これでとどめでちゅ! 僕は世界を平和にしておうちに帰ってママのおっぱい……いや、そんなことが言いたいわけじゃないでちゅ、なんでちゅか!? 口が勝手に……。さては、魔王たん、僕に変な呪いかけたでちゅね! ひどいでちゅ! ずるいでちゅよ!」

 戸惑う勇者を見ながら、俺の意識は遠のいて行った。

 

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はじめましてデス。最後のオチが大変にウケました。なかなかナイスなアイデアで感激しています。
ありがとうございます😊

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とじる

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とじる

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