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最高のビール 完結

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定年を迎えた男は最高のビールを求めヒマラヤへ登った。
ビールを愛し、ビールと共に生きた男のお話です。
短編、朗読風。初投稿よろしくお願いします。

1位の表紙

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(効果音)ヒュー ゴゴゴゴ…

定年を迎え、俺は今、ヒマラヤの頂上に立っていた。

「くぅぁー!キンッキンに冷えたビールはやっぱり美味いぜ!!脳の髄まで染みてくらぁ!!」

夏の暑い日の命の雫のような癒し、疲れた時にずっと寄り添う恋人のような愛、騒ぐ時には最高に楽しませてくれる薬。

俺はビールをとことん愛してきた…。

だから、だからこそ俺は誰にも飲んだ事のない、

最高の!最っ高な!ビールを求め今、ここに立っているんだ…。

「思えばいろんな事があったな…」

俺はしみじみと思い出した。

盆暮れ正月にはビール瓶でボーリング、宴会騒ぎでのピッチャーの回し飲み、上司に怒られ疲れた時の慰め…

「お前はどんな時にも俺の側にいてくれたな…」

ビールの瓶で妻がひっそり貯金をしていたり、子供が夏休みの工作をビールの缶を使って先生に注意されたっけ…

何度ビールをやめろやめろと妻に叱られた事か…

「なんだかんだ言って、楽しかったよなぁ…」

飲んで飲んで飲んで…飲んで飲んで飲んで…

楽しいことばかりを考えて、辛さを紛らわせて…

飲んで飲んで飲んで…また飲んで…

「なぁ?」

あの日、妻が出て行った日にも結局俺はお前を頼る事しか出来なかったよなぁ。

血糖値が上がり、肥満だと言われ、ビールを止めろと言われても、どうしても俺は止める事が出来なかった。

毎日が楽しくなくなって、

どれだけ飲んで飲んで飲んでも…

辛さはなくならなくって…

医者「余命はあと半年です…」

と言われた瞬間には、ははっ。と笑うしかなかった。

「俺はお前に殺されて本望だよ…」

プリン体で膨れ上がったお腹を撫で、空を見上げる。

「楽しい事も、辛い事も、全部含めて俺の人生。

    お前を手放す事もできず、妻や子供を悲しませたのも俺の身勝手。」

「ずいぶん自分勝手に自由に生きさせてもらったよ…」

ありがとよ…

「あぁあ!なんかあったかくなって来たぜ!!」

「なんだかんだ楽しかったなぁ!俺の人生!」

「いっぱい笑って!いっぱい楽しんで!いっぱい辛い事もあったけど!子供もずいぶん育ったし!!」

「ありがとよ!!ありがとう!!ありがとう!俺の人生!!」

意気揚々と舞い上がるテンションと

この最期の宴に、キンッキンに冷えたビールが染み渡る。

一本、一本と缶を雪の上に投げ捨て、

凍りついた涙にも気付かなくなった頃だった。

「ははっ…天使が見えるぜ…」

まるでフランダースの犬を迎えに来た天使のようだ。

ふよふよと回りながら俺に近づいてきたんだ。

「へへっ…最っ高に酔っ払いだな…俺…」

「ありがとよ…ありがとう…最高だ…ぜ…」

それはビールが最後にくれた

最高の恩返しだった。

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や……山にゴミを捨てたらダメなんだからね‼
あと、命はもっと捨てたらダメなんだからね‼ 死体運ぶのにすっごい人手=お金がかかるし、警察も呼ばにゃいけんし。登山者減るし。
とにかく、ゴミは捨てちゃ駄目‼

ジョセフ武園

2018/8/10

2

( ゚∀゚)・∵.ふぃっくしょん!
( ゚∀゚)・∵ふぃっくしょん!
( ゚∀゚)・∵ふぃっくしょん!
おじさんの体がもしかしたら2000年後に化石として発見されるかもしれないという可能性もあるのです。⇇ぇ

作者:あみこ

2018/8/10

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とじる

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