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ユーレイのいる写真部

うちの部員を紹介します

更新:2018/9/27

にう

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映え写真をこよなく愛する宮野るんと、根暗女子である夢見霊の写真部を巡る物語。

1位の表紙

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「きゃー!超ヤバーイ!!」

心地よい風にのる、にぎやかなリズム。

私、宮野るんは同じ部の後輩の結城ミミとホテルのナイトプールに来ていた。

この日の為に買ったカワイイ白ビキニも完璧に着こなす。

「るん先輩水着マジセクシー!」

ミミが褒めまくる。

「えーちょっとお世辞やめてよー。超デブでしょー」

「そんなことないですよー、超映えてますー!」

当然。だってこの日に向けてダイエットかなり頑張ったんだから。

「ね、記念にスマホで写真とろーよ」

「先輩いーんですか?うちら一応写真部ですよ」

「いーじゃん、ほら早く早く」

モデルみたく何回もポーズを決め、後輩と撮影する。

「よし、後でアプリで盛ろう!さ、プール行くぞー」

「いえー!」

写真部は昔、地味な部だった。

けど、私が高2になって部長になってから

オシャレカフェでスイーツ堪能しながら撮影会!!

今日みたいにナイトプール女子会!!

とか、SNSの映えを狙った撮影をバンバン企画してる。

昔ながらの部員の中では、

「アプリとかスマホとか邪道」

「映えとか意味わかんない」

とかいうクソみたいな反発あるけど無視無視。

「そーいえばユーレイ先輩は誘わなくて良かったんですか?」

浮き輪でプカプカしながらミミは尋ねた。

「えっ!誘うわけないじゃん!!」

ユーレイ先輩とは、夢見霊(ゆめみれい)の事だ。

髪も今時黒髪おかっぱだし色も白くてまるでユーレイみたいだから、ユーレイ。

同じクラスで、写真部も同じタイミングで入ったけど、ほとんど喋ったこともない。

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  • 内容に影響のない範囲で、一部表現の変更や追記をおこないました。(2018/09/04)
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とじる

「るん先輩はユーレイ先輩のこと嫌いですよねー」

「だってキモいし映えないじゃん」

最初のうちはユーレイも企画に誘っていた。

でも来るけど黙って無表情に写真撮るだけで全然楽しくなさそう。

しかもこの時代にフィルムカメラ使ってるから何撮ってるのか謎だし。

あまりのノリの悪さに誘う気が起きなくなった。

「そいえばユーレイ先輩の写真てみたことないですねー」

「私もない。ユーレイだし、ヤバーイ幽霊映るから見せられないんじゃない??」

「えー、それ超ヤバくないですかぁー」

「せっかくのナイトプールがつまんなくなるから、ユーレイの話は終わりっ!」

「せ、せせせせんぱい・・・」

「何急にどうしたの?」

「う、うしろ・・・」

顔を真っ青にしたミミが指さす方を見るとプールサイドに黒いワンピを着たユーレイ、夢見霊がいた。

彼女は無表情で私たちを見下ろしていた。

「キャアアアアアアア!」

私は驚いてしまい、ナイトプール中に響く金切り声をだした。

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とじる

「あ、触れるー。生霊とかオバケでなくて本物のユーレイセンパイですー」

あまりにも大きな金切り声だったのでちょっとした騒ぎになってしまい、いたたまれなくなった私たちはプールから出た。

ミミは近づいて体をペタペタ触りながらのんきな声で私に報告した。

ユーレイは特にミミを振り払う事もせずに突っ立っていた。

「マジびっくりしましたー・・・。ユーレ、夢見センパイもナイトプールとかくるんですねー」

「ええ、撮影に・・・」

ユーレイはフィルムカメラを首からぶら下げていた。

「撮影ですかー。夢見センパイも映えとか気になっちゃうんですかー?」

「ばえ?ハエはここにいないわ・・・」

「ば!え!ですよー。SNSとかでみんなが羨ましがる感じの~」

「SNSしてないから分からないわ・・・」

「じゃ何でこんな明らか場違いなところにいるのよ」

ビビラされて恥かかされた私は腕を組んで不機嫌に尋ねる。

「ここは賑やかで明るくて人工的だから・・・。さすがに霊は映らないかしらと思って」

「え」

「霊??」

にこりともせず首からぶら下げたフィルムカメラを見ながらポツリとこぼした言葉に私とミミも引っかかった。

「気にしないで、こっちの話・・・じゃ」

そう残してクルリと後ろを向いてサッサと帰ってしまった。

「ヤバーイ!ユーレイ先輩ってやっぱり幽霊映しちゃうんじゃないですかー」

ヤバい。

あの子ヤバすぎる。

寒気がして、私はブルっと震えた。

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とじる

それからしばらくして。

写真部の部室で私とミミは2人でスマホからSNSをチェックしていた。

「せんぱーい、こないだのナイトプールの写真のいいねついに100になりましたぁー」

「あら、行ったわね。私は300超えたけど」

「さすがセンパイネットワーク広いですー」

ちょうどその時、ユーレイが部室の扉を開けた。

「あ、夢見センパイ。どーもー」

「・・・どうも」

「私たち今ナイトプールの写真上げたSNS見てたんですよー。いいねが結構ついてたんですー」

「そう。よかったわね」

「夢見センパイの撮った写真はどうでしたー?」

「・・・ここにあるけど、見たい?」

ユーレイは手にしていた封筒を私たちに見せた。

意味深な聞き方にミミと顔を見合わせる。

「はい、見たいです」

「・・・どうぞ」

ミミはユーレイから封筒を手渡された。

ゴクリと息を飲みながら、私とミミは中に入っていた写真を取り出す。

そこには、はしゃぐ私たちが写っていた。

「何よ。もったいぶって。変な写真じゃないじゃない」

半分ガッカリ半分ホッとしていると、ミミが何かに気付いたらしく青ざめた。

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とじる

「センパイ、ここ・・・」

「?」

ミミが指差した部分を見る。

私たちの後ろに写り込んだ男性に、白いもやのようなものがまとわりつくように写っていた。

もやをジッと見ていると、叫んでいるよう女性の様な顔が浮かび上がってきた。

「キャアアアア!」

「イヤアアア!!」

「また写り込んだのよね・・・」

絶叫する私たちに動じず、写真を取り返してユーレイはフゥとため息をついた。

「ここここれってオバケよね!」

「オバケというより生霊だと思うわ」

「いきりょう、何ですかそれー?」

「生きたまま恨んでる人に意識だけ飛ばして取り憑くものよ」

ユーレイは淡々と答えた。

「生霊の近くに写った男性、女性と一緒にいるでしょ」

確かに。生霊にまとわりつかれている男子はイルカの浮き輪に乗った水着女子と楽しそうにはしゃいでいた。

「彼、多分そのイルカに乗った女性との仲を嫉妬した女が生霊になって彼に取り憑いてるのよ」

「どうしてわかるの?」

「生霊に憑かれるケースなんてほとんど色恋沙汰だもの」

「なるほど」

もう一度写真に目をやると、あることに気づいた。

「あれ、この取り憑かれてる彼、私たちと同じ学年の高梨くんに似てない?」

「え、うそ」

私の言葉に、ユーレイも改めて写真を見た。

「良く似てるわ。・・・というかまさに本人だわ」

「ほんとですねー、オバケで全然頭回らなかったけど、これ、学年イチイケメンで有名な高梨センパイですねー」

私たちは写真から目を離し、顔を見合わせた。

「ちょっと、話を聞いてみようか」

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とじる

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