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命がけであたしを警備し続ける魔王 完結

手乗り魔王様

更新:2018/10/12

あふりかのそら

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 あたし(レイナ)は、手乗り魔王を水と食料がある森に放ち、B層エリア、砂漠地帯エドールまで歩いてやってきた。

人類はもう、超微弱電流でやってるからしかたないよね。

砂よけの白いマントも、吹き荒れる突風で穴だらけ。

口から首にかけて、厚めの布を巻いているせいなのか体が暑い。

アバカの調子も悪く、何度ボタンを押しても、オシャレとはいえない。

「ふぅ~~~、やっとついた」

タブレットが記す、この地点に建物が埋もれてあるはず。

目の前にたくさんある、砂の凹凸に風が当たり、砂粒一つ一つが銃の弾丸のように突き刺さる。

 あたしは、ゴーグルをごつい手袋をはめた手で拭き、その砂の山を見た。

ーーこれは、何かがたくさんの残骸が埋もれて出来た山。

あたしは、興味を持ち近づいてゆくと何か、懐かしい感じがした・・そして、砂から飛びでた、四角い、ブルーの鉄の板。

ーーこれって、標識。

あたしは、走って近寄り、鉄の板を、布でふき取る。そこには、

ーー渋谷、って事は、ここって、未来。

そのまま、顔を上げ、周りを、昔見たイメージで見渡す。

すると、あの時あった建物の位置が、それぞれの山と一致する。

ーーそういうことなの・・・ここは、ひょっとして、魔王が破壊した後の地球。

地上の失敗の未来の姿・・

その、山の中に扉だけがあるのを見つけた。

あたしは手乗り魔王に話す

「これ、あなたがしたのよね、で、バツが悪くなって小さくなってるんでしょ」

ーーあそこ、あそこが、タブレットに記された信号の発信源。

あたしは、分厚い砂だらけの黄砂に埋もれ汚れたトビラを、体全体で引いた。

ぎぃーーーー。ゴゴゴゴゴゴォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン

目の前には、ミノムシが、並んでる。

「アリホス!!生命スキャン~~~」

「かしこまりました」

 アリホスの、尋常じゃないほど低音のスキャンする音が、古い扉を、叩くように振動させる。

ずいぶんこの世界を旅して回ったあたしは、はっきり言ってなれた。前の世界とはよっぽど生きがいがあって、分かりやすい。だから、置いてきたものも、どうでも良くなって、今のほうが、いいに決まってる。

「彼らの生命体は、4人はそのままさなぎになって生存してますが、あとの六人は盗まれましたね」

「四人?」

あたしは、真っ先にその四人の、タブレットを開こうとする。

【個人情報のため、アクセス不能】

何度やってもダメ。

「アリホス、何とかならないの?」

「無理です。この私も人間に使われてる身。プログラムの違法行為は出来ません」

「あっそ~、じゃ~」

「ちょっと、レイナ姫 何をなさるのですか?」

あたしは、右端のさなぎの殻を思いっきり、ダンボールの箱を崩すように壊す。すると、なかに、薄い膜に閉じ込められた人間のような姿。あたしが、触ろうとすると

「きゃ~~~」

いきなり、こっちのほうに向きがぐるっとかわり、袋の中から目が開いた。手が動き出し、袋を破ろうと暴れているみたい。

「今、出してあげるから・・」

あたしは、その袋を外側から思いっきり破った。すると、大量の羊水が一気に風船を割るようにはじけた。

「ぷうっ、ばっ、ぼは、ぼは」

出てきたのは、男子の少年。羊水を口から吐き出している。あたしは、少年に近寄り

背中をさすった。そして、少年はあたしのほうを振り向き目が合った。

「あなたは・・・」

「よっ、ひさしぶり」

顔が近づき、目と目が合ってすぐ分かった

「あなたは、・・」

少年の名前が分かった瞬間、あたしは、どういうわけか気を失い倒れこんだ。

す~っと、倒れるあたしをイデアは、抱えてくれた。

そのときのあたしの感覚は、子供に帰ったようだった。

たぶん、この羊水をあびて、そうなったのかも。だんだん、意識が薄れ、まぶたが、とじてった。

手乗り魔王である俺は、そのまま倒れる、レイナを抱きしめた。彼女の知識は、自然と俺のほうにインストールされた。

「アリホス、時間と日時」

「ハイ、カオス・エクス様。西暦19297年の牛の刻」

「外がなんだか、さわがしいぞ!!」

俺は、レイナを静かに藁上に寝かせて、分厚い扉を体の体力いっぱいに全開にした。

風が、騒ぎ立てる、赤い砂の砂漠。緑の景色なんてものはひとつも無い。

「ん?何かいる・・・」

砂煙が舞う遠くを見ると、そこには、大群のグレイ。

俺は、前にでて、叫んだ

「俺の力 はんぱねぞ!!」

【アクセス拒否!!】

「畜生!!俺をバカにしやがる」

俺はまだ再生して間もない、体力の全てにゲージは低い。コレじゃ~戦えないや。

蟻人間たちは、俺達を電子網で捕まえ、虫篭に閉じ込め、連れ去っていった。

 そして、あたし達は記憶と知識を奪われ、市場で売られた・・

ーー「ちょっと、そこの墨に座ってる、男子と女子の兄弟。ウチが買うよ。20電子銀貨でどうだい」

それから、二ヶ月・・

「レイナ、こっち来て手を繋ごう、離すなよ。絶対だからね」

「うん」

西暦19297年夏。ここはエドールの西側の谷。

 手乗り魔王とあたしはいつもふたり。二人は、ここでは兄弟だよ。とっても息の合う兄弟なんだよ。遺伝子はお互い違うけど、目に見えない真心〔ユーザー〕の絆で結ばれた兄弟なの。

「レイナこっちおいで、ここには珍しい花がいっぱ咲いてるよ!」

「あ~~ほんとうだぁ~~」

あたしは、すべてを奪われて、頭がついていってない。でも、魔王の易しさと、一生懸命あたしをボディーガードする真剣な眼差しはあたしにとって・・

ヒーローでしかない。

 谷を越えた中心の街は地獄の戦火、人が笑いながら生きる場所じゃない。未来を夢見ながら生きる場所じゃない。今日、この一時間が生き残れるかどうかも、分からない場所。

 だから、仕方なしあたしはわらに包まれたまま売られた。ここの家族にとっては、全くありがたくもなく迷惑な話だけれど。仕方なし。ただ、この家の義理のお父さんがここの小さな町の働き者たちを支える町長なんだね。ただそれだけの理由と世間の見た目をよくするために・・・ 買われた。

「おい、もう少し女性の宿舎を増やせねばなるまい。いやいや、予算は掛けなくていい。土をうまく使え。土を固めるんだ」

 でも魔王はあたしをとっても大事にしてくれたのよ。

というより、もっと言い方を変えれば二十四時間休みなしであたしを警備してくれてた。見ているといつもかわいそうに思うんだよ。

あたしがいなければエクスは、もっと自由だったんだろうなって・・・・・・・

 確かに、この場所は爆弾も落ちてこないし、銃を持ったイグアナ人間たちがやってくる事もない。ちょっと外れには森が茂り、綺麗な花も咲いている。小川が流れ、安全と安心と何よりも食料がまだあると、町の女たちはいつも自慢したの。

「仕事は大変だけど、あたしたちにはいい場所だわね。食料の備蓄もそれぞれのうちにあることだし・・」

 ただ、あたしがとっても怯えていたのは、優しそうに見えるこの女たちはバケモノ。誰か、見に来て欲しい。こんな、あたしたちの真実を・・・・・

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マップ 2 B層 エドール 失われた記憶

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名前 神グミ レイナ (18)

最大LIFE 9  最大ST 12

所持金 0  推進力 20

能力値 筋力2//生命1/知力1/コミ0/魅力1/知識0

転生受動体 B層 蟻

装備 穴だらけのアジアン衣装

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