ぼくの祖父が亡くなったのは、今から半年前のことだった。優しくて、誰からも愛された祖父。誰もがその死を悲しんだ。その中でも一番悲しみに暮れたのが、その妻である祖母だった。彼女は、あの日からずっと時間が止まったままだった。「孝雄さん……」 祖母は一日中、仏壇の前でおじいちゃんの名前を呼び続けていた。「もう、いつになったら前を向いてくれるのかしらね」 これはぼくの母の言葉だ。母は祖父の死からいつまでも立ち直れない祖母に少しうんざりしていた。「うん……」 ぼくは、そんな祖母を不憫に感じていた。なんとか祖母を元気付けたい。そう思ったぼくは、得意のプログラミングを活かして、あるものをプレゼ…続きを読む