*作品削除について2020/4/12*
本サイトでは明るい系ストーリーを中心に公開したく
ミステリー、ダーク要素を含む作品を削除しました。
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その日は地震で目を覚ました。まだ薄暗い早朝、先週から続く長雨の音が部屋に響く。お祈りの時間にはまだ早いけれど、地震のこともあったので、潔く布団を離れて祈りの間に入り、少し長めにお祈りを捧げた。僕は福介《ふくすけ》。人々を厄災から守護する鬼。鬼ではあるけれども、神の中の神そして僕の上司にあたる大神様《おおがみさま》から守護のお役目をいただいた神様だ。自分に“様”をつけるのも気恥ずかしいしおこがましいけれど、人々がそう呼んでくださるので大目に見てください。朝食を終えると、窓の外が明るくなっていることに気づいた。ようやく、雨が止んだ。雲の合間から覗く淡い空色を見て心が踊り、すぐさま玄関のド…続きを読む
monogataryリレー小説2020 第3グループ 「夢から始まる青い春」 第5話*お詫びとご説明*【お詫び】第5話の更新にかなりのお時間をいただいてしまい、大変申し訳ございませんでした。グループの皆様、並びに続編をお待ちくださっていた読者の皆様へ、深くお詫び申し上げます。【ご説明】本リレー小説はこちらの順番で進行しております。1.藍月ぴゅあ2.ワクタタイキ3.雪邑真実4.乃木 京介5.斉藤ゆうり(本章)6.雪柳あうこ7.鉛野光(敬称略)各話へのリンクはこちらをご参照ください。第1話 https://monogatary.com/episode/…続きを読む
物語を削除しました。拍手等で応援してくださった皆様、そして全ての読者様、お読みくださりありがとうございました。…続きを読む
「くしゅんっ!」鼻がむずがゆくなってくしゃみをした。口を覆っていた両手を離すと、見慣れない藍色の花びらが数枚、書きかけの報告書の上に落ちた。執務机の上に花瓶は置いていないし、この執務室にも花はいけていないから、きっと庭で休憩したときに付いたものがいま落ちたのだろうと思った。「っくしゅん!」だがその推測は間違いであると、見事に証明された。花びらは、私の口内から舞い降りた。私はこの国のナイト、名はラピスラズリ。先の隣国との戦いで名誉の負傷を負った。第1部隊隊長として最前線で交戦していたところに、敵国の魔女から謎の攻撃を受けた。一瞬の攻撃に痛みはなく、傷も残らなかった。受けた…続きを読む
仕事終わりの夕方18時15分。腕時計を見ながら、地下鉄のホームへと続く階段を降りていく。行き交う人々はみな無言だ。ただ黙々と、それぞれの家を目指すだけ。こんなにも多くの人がそばにいるのに、誰とも話さず、目を合わせず。そんなに急いで、どこへ帰るのだろう。無機質な車体がホームに滑り込む。機械的に始まる人の乗り降り。毎日同じで、毎日が繰り返しで、なんだか切ない。人の波に押されて車両の中ほどで吊革を握る。発車する電車、揺れる乗客。目の前の座席に座ってる人、昨日も同じ車両に乗ってたな。明日も、同じ時間に同じ車両に乗るのかな。その次の日も、来週も、来月も、来年も。ああ。今日は、何月何日だっけ…続きを読む
私はホットケーキ。私を求めているのはあなたですね。どうぞよろしく。私の奥には3つの媚薬。ミルクのようにほの甘い愛、たまごのようにとろける愛、粉雪のように降り積もる愛。私と、空腹を満たしたいですって?まあ、そう急かさないでください。私は完全にあなたの手の中で転がされ、かき乱され、なすがままなのですから。硬いベッドの上、すでに熱気が立ち上る。だけど、あなたはいつもそうやって私を見つめるだけ。機が熟すまで、私を放置したままで。私の心はこんなにも膨らんでいるというのに。ひどいお方ですね。立ち込める甘い香り。あなたは私を動かして、また放置。ひどいお方ですね。・・・お腹の虫が鳴って…続きを読む
君のことが大好きだよ。だからお別れしよう。このままいっしょにいては、僕は君を傷つけることになる。さよなら、光の君。君は純粋で透き通った目をしているね。だからこれ以上、その目で僕を見つめないで。孤独や自己卑下、逃避や自己欺瞞の塊なんか、もう見ないでいい。純粋なままでいたいでしょう。君がそばにいてくれたのは、気まぐれなんかじゃない。繋いだ手からそれは確かに伝わってた。でもこのまま一緒にいたら、君も光の裏に生きざるをえなくなる。君は影を彷徨う必要なんてない。だからここは、僕の隣は、君の居場所じゃないんだって、わかるでしょう。大丈夫、心配ないよ。君のことだもの、探さなくても似合…続きを読む
本文を削除しました。お読みくださった皆様、そして拍手等で応援してくださった皆様へ感謝申し上げます。詳細についてはプロフご参照ください。…続きを読む
土曜の朝。早起きして、私は電車に飛び乗った。お財布とスマホ、ハンカチと小説など必要最低限のものだけをカバンに詰め込み、ここから片道2時間の田舎町を目指す。いろいろと疲れて何もしたくなくなった時につい足が向いてしまう場所。私にとってそれは、祖母の家だった。見渡す限りの畑となだらかな山々に囲まれた田舎に住む祖母。近所に叔父が住んでいるが、愛犬の「ふわ太郎」と一緒に一人暮らしをしている。私が訪ねるときは「様子見だよ」といつも言い訳しているが、たぶん祖母は気づいているはずだ。料理上手で褒め上手な祖母の元へ息抜きに来ていることに。「お邪魔しまーす」引き戸をガラガラと開けて挨拶すると、奥の方…続きを読む
いつも一緒にいてくれる君へ、言葉の花束を贈ろう。月並みな言葉かもしれないけど、精一杯やってみるからよく聞いてね。君は魅惑の宝箱。溢れんばかりの魅力がつまってて、片時も君から目を離せないんだ。花が綻ぶような君の笑顔。初めて見た日を、僕は今でも覚えているよ。百合より高貴で薔薇より可憐な、唯一無二の花。その声を聞けば、僕は途端に嬉しくなる。心に響く落ち着く音色。ねえ、僕の名前を毎日呼んでよ。輝きに満ちた瞳で眺める世界はきっと美しいに違いない。僕の姿もたくさん映してね。柔らかくてあったかい君の手を握れば、たちまち勇気が湧き上がるんだ。先の見えない暗闇も、君と一緒なら怖くない。どこに…続きを読む