NEW→『A Song Of Sadness』完結しました。
『ションボリ日和』2章投稿しました。
『チョコレートラーメン』ただ今6章です。
よいり様に『カンガルーエクスプレス』の挿絵を描いてもらいました。是非、ご覧くださいm(_ _)m
『スペースキツツキ』完結! MOH様に読み切り『河原の夢追い人』に挿絵を描いてもらいました。
読み切り『河原の夢追い人』&『カンガルーエクスプレス』&『11月』ヨロシクお願いします!
青いてんとう虫様及びSODA様及び凡様及び由紀椋真様に『モグラとピアノひき』の挿絵を描いてもらいました。挿絵は1章,2章,8章,10章をご覧ください。
凡様及びSODA様及び青いてんとう虫様に『アトガキラクガキ』(『モグラとピアノひき』あとがき)の挿絵を描いてもらいました。
下手クソなエレキギター、Em(イーマイナー)の音が物悲しく響く深夜三時。寝床で思いついたメロディなんて、朝になれば消えてしまう。ボイスレコーダーで鼻歌を録音すれば良いのだが、生憎ぼくの歌はいつだって調子外れだ。 極端な言い方をすれば、音楽なんて「ドレミファソラシドを並び変えるだけ」のつまらない作業のはずだ。でも、どこまでも限りなく澄み渡って広がるように、音楽は生きている。そんな気がする。なんか、深夜って変なこと考えるな。とりあえず、コーヒーでも飲もう。「げほっ!」 コーヒーの苦味が舌と鼻にやってきて、案の定むせた。やはり、砂糖とミルクがぼくにはお似合いらしい。だけど、彼女は……その…続きを読む
大学生は恋に恋する生き物だ。彼らの脳味噌には「ピンクのバラが四六時中咲いている」と言っても、過言ではない。要は、頭がお花畑なのだ。 だが、現実は残酷だ。恋愛は椅子取りゲームである。皆が皆、空いてる席に座れるワケではない。勝者が笑い、敗者は泣く。残念ながら、世の中は基本的に不公平で成り立っている。 それでは、恋愛弱者の大学生が自分の自尊心やプライドをなんとかギリギリで維持させるのに最も手っ取り早い方法とは? 答えは簡単、食に走ることだ。つまり、心が満たされなくても、お腹を満たすのだ。幸い、多くの人間にとって、大学生は食欲の全盛期に突入する貴重な時期でもある。 大学の周囲は飲食店…続きを読む
ゆずの名曲の一つに『栄光の架橋』がある。ご存知の通り、NHKアテネオリンピックのテーマ曲だ。「四年に一度の祭典で巻き起こる幾多の名場面を彩り、かつてないほど盛り上げた」と言っても、あながち間違いではないはずだ。その証拠に、今尚、テレビ番組のBGMや様々な企業のCMに起用され、卒業式・結婚式など日常生活のお祝い事にも欠かせない国民的応援歌となっているからだ。 もちろん、私個人も名曲だと思っている。ただ、率先して聴きたいかと言われたら、別にそうじゃない。『栄光の架橋』の圧倒的かつ重厚すぎる迫力を耳にすると、「いや、別に俺の人生そんな壮大じゃないし」と現実の自分との乖離をどうしても感じてしまう…続きを読む
「KAGOME毎日飲む野菜」×「コカ・コーラ」甘いような酸っぱいようなプチっとしてドロッとなる独特の味わいです。是非、お試しあれ!…続きを読む
俺が答えに戸惑うと、ハーレークイーンこと咲希が笑った。「いやいやいや、ゲームの中の話ですよ。ゴエモンさん、ゴールドランクでしょう。いいなあ〜」 俺はホッとした。咲希みたいに「いやいやいや」で始めて、話をつなげる。「ハーレークイーンさんだって、シルバーランクじゃないか。十分、強いでしょ」 そうだ。今日はゲームのオフ会じゃないか。あの日の出来事を知っているのは、俺だけなんだ。なんで、今日初対面の女の子にビビる必要がある?「だけど、伸び悩んでいるんですよ。最近はホントに」「ほおー、それはそれは。どういう感じで?」「なんだろう。色々と必要なモノが足りてない気がするから、課金し…続きを読む
コツ、コツ、コツコツ。キツツキが木をつついて穴をあけています。木の中にいる虫を食べるためです。 もう少しだ、もう少し。キツツキはくちばしを力強く振りおろし、虫を捕まえました。「おっととと…」 だけど、虫の引っ張る力が強くて穴の中に吸いこまれそうです。 キツツキは足のツメで踏ん張ります。それは、木の幹にヒビが入るほどでした。 ヨイショ、ホラッショ、ヤッサササ。ヨイショ、ホラッショ、ヤッサササ。キツツキは心の中で掛け声を何度も復唱します。キツツキが小さい頃、両親に「これを言えば、頑張ることが出来る」と教わったからです。 ふと、キツツキの体が軽くなりました。 ポ~ン! 次の瞬…続きを読む
都会の端の端。日当たりの悪い路地裏の汚ねえアパートに、俺は住んでいる。 夢追い人は三十歳を迎えると、急に元気を失くしていく。今までの努力は全て自己満足、そんなことは分かっていた。だが、なにひとつ求めていた結果に届かなかった時、月日とともに人の心は乾いてしまう。 久しぶりのバイト休み。俺は昼寝に飽きて、近場の河原まで行くことにした。 焦茶色の水流がゴウゴウと唸りを上げている。俺はその勢いをじっと眺める。別に、意味なんてない。お家にお坊さんが来たら、ナムアミダブツをするくらいの感覚だ。あくまで、俺の主観としてのハナシね。 なんの有り難みも感じられないほど、濁りきった水面だ。草むら…続きを読む
東京メトロ丸の内線、全運行が終了した。だけど、俺はまだ池袋駅構内にいる。「うわあ、めんどくさい」 俺が住んでいる家は、高円寺にある。タクシーでもバスでも使いたいところだが、あいにく現金はほとんど無い。定期券しか持ってないのだ。「歩いて帰るか…」 徒歩なら、帰宅に一時間半はかかる。明日の仕事に響きそうだが、しかたない。「おにいさん、おにいさん」 だれかに呼びかけられる。声がする方に振り向いた。「コンバンハ〜!」 そこにいたのは、カンガルーだった。俺は少し驚き、まばたきを数回繰り返す。だが、すぐに落ち着きを取りもどした。日本の最先端を誇る東京は「なにが起こっても、フシギじ…続きを読む