「あー、どうしてもジョナサンの苺パフェが食べたい」 タマ子は先日帰りがけにバスの車窓から見えたジョナサンの垂れ幕を思い出して、声を上げました。オミクロンが気がかりでした。なかなかカフェへは出掛けられませんでした。でも、我慢にも限界と云うものがありました。 タマ子はこのところの引き籠もり生活で、ストレスが溜まっておりました。お肌はぼつぼつして来るし、歯も何となく痛いし、頭もズキズキするのでした。でもな、病院は病院で怖くて行けないし。そのときでした。部屋の上で、みしみしっと音がしました。ぽろぽろ天井から破片が落ちてまいりました。どうしたと云うのでしょう。タマ子が驚いて天井を見上げて居りま…続きを読む
なぜ書くのか本人もよく分からないただ書いていたいと思ってる☆短歌☆空に薔薇浮かべてみたいと思うからわたしはきっと書き続けてる…続きを読む
風が吹いておりました北の海から来た冷たい風でした寒いので風は温かい家の中に入りたいと思いましたそのときちょうど赤い屋根のおうちの窓が開きました「きゃ、さむむ」窓はすぐに閉められました風はどこへ行ったのでしょう風はコンロの上の牡蠣鍋から立ち上りゆるりと湯気になって、ほほえんでおりました…続きを読む
懐かしいなぁ厨ニ病かしらん☆短歌☆放課後のカーテン揺れる校庭は 自由という名の牧場のように放課後の校舎の裏で待ってます バレンタインはレモネード味放課後の居残り授業はなんとなく お腹も空いてラーメンかけ算…続きを読む
秋の海。ちょっと他人行儀で波が荒い。波打ち際には、流木や小さなプラスチック、千切れた海藻、貝殻に、ちょっとだけ軽石、、、、。 荒い波の中を少し離れたところで、サーフィンをする黒い人影が見えました。夕方の波は少し高くなって居り、サーフボードはちょうど波を捉えました。青年のシルエットが夕日の波の中に黒く滑ってゆきました。 夕日がだいぶ傾いた頃、キー太は、陸に上がって来ました。(これで、波納めだな) 滴る海水を、ぶるぶると身震いして払いました。 キー太は来週からはリモートが解除されて通勤列車に揺られる身なのでした。サーフボードを砂浜に突き刺したキー太は、海を振り返りました。暗くなってきた…続きを読む
クリスマスは肩身が狭いですよねサンタさんなんてホントにいるの?って言う声も弱々しく(笑)☆俳句☆いっそのことホールで食べるクリスマスサンタさんは都市伝説なのと呟いて一人に一人ずつにサンタさんがいると良いですね♪…続きを読む
ボクは取扱説明書は読むけど、たいてい何が書いてあったか覚えていないことが多いんです。だから、うちに眠っているミシンも、ボビンの巻き方を忘れて仕舞ったし、高性能電卓も、税率の設定の仕方を忘れて、そもそもルートの使い方なんて分からないし。 もちょっと云えば、エクセルとかも取説と首っ引き何だなぁ。 お料理のレシピも、取説と云えば取説ですよね。特にゆで卵の作り方なんか、何通りも読んだけど、どれが一番いいのか? さっぱり分からないですね。ちなみに先日某番組で土井先生は8分ゆでて冷水にとるとおっしゃって居りましたが。 と云う訳で、忘れられない取説なんて、そもそもないんじゃないか? とは思います…続きを読む
上野のとある御殿の最上階に、サクラ姫とギン殿さまが住まわれて居りました。ゴージャスなお屋敷の中で、お二人は、ふだんインターネットで市中の様子を眺めておりました。「ねえギン殿さま、わたくしいつもインターネットで眺めてばかりで、たまには本物のライオンを見に行きたいわ」 サクラ姫がおっしゃいいました。「ライオンをとな。市中のライオンと云ってもいっぱいおる。して、どんなライオンのことじゃ?」 ギン殿さまがおっしゃいますと、「それはもちろん、強くて勇ましくて、百獣の王たるライオンのことに決まっているじゃない」 サクラ姫は意気揚々でした。 ギン殿さまはサクラ姫に尋ねました。「ふむふ…続きを読む
赤、ミドリ、黄色、うさぎ、めがね、懐中時計、、、、。 朝の通勤ラッシュで移動中のボクは、ぼんやりと壁の絵を眺めて居りました。ここは、新宿三丁目、副都心線と丸ノ内線の乗り換え中。いつものことながら、この朝のラッシュほど、エネルギーを通過うものはない、へたるとボクは思う。ブラウンの電車から赤い電車へ。茶色から赤へ。ラッシュの人々の頭上に光るあの乗換案内を目指して、ああ、ボクはこの人波に揉まれて速足で歩かなければならない。茶色から赤。ちゃいろからあか。ちゃいろからあか、、、、あ、トナカイみたいだ。赤鼻のトナカイ、真っ赤なお鼻のトナカイさん。りりりん、りりりん、、、、。 そのとき、目の前の人…続きを読む
「もう、来ないでください」 目黒川沿いの小さな彼のアパートで、今朝目が覚めたら、テーブルの上に書置きがありました。布団はもぬけの殻で、彼は朝早く、家を出た模様。ナイーブな彼のこと、私は少しわがままだったかも知れない。でも、でも、彼のことを思って何もかも彼のことを思ってして来たこと。いまさら何が、彼の意にそぐわなかったのだろう。朝のぼんやりとした頭では混乱をきたすばかりでした。いつもより、妙に整っている室内。彼は眠れずに、片づけをしていたのだろうか? 私との関係の。だって私、彼の好みのワンピースを頑張って着て、可愛くお化粧して、彼の理想の女の子になろうって、どんだけ頑張ったか。たぶん、そんな頑…続きを読む