伊藤欣乃(ito yoshino)
BUMP OF CHICKENが大好きです。
【おすすめ物語】
・「俺はかさぶた。」
https://monogatary.com/story/266320
・「おなかすいた。」
https://monogatary.com/story/208903
・「ハッピーバースデイ! ~ラジオが繋いだ奇跡~」
https://monogatary.com/story/169529
・「よるをたべる」
https://monogatary.com/story/176493
・「マヨナカレンアイ」
https://monogatary.com/story/235324
お久しぶりです!伊藤です。少し忙しかったのと、PCの調子が悪かったこともあり、長い間執筆が出来ていませんでした。ご存じの方もいるかと思いますが、改めての自己紹介♪名前は伊藤欣乃(いとうよしの)です。ペンネームを変える気は今のところありません。ちなみに本名ではございませぬ…笑年齢は中学生。食べ物が美味しいことで有名な県に住んでいます。音楽やきれいな日本語が好きです。ラジオもよく聴きます。最近嬉しかったことは、My Hair is Badさんがサブスク解禁したことです!もし質問等あればコメント下さい^^…続きを読む
ちょうどいい、と思った。「自殺した女子高校生」よりも、「生きたかったのに生きられなかった女子高校生」のほうが響きが良い。本当に生きたかったのかなんて、死んでしまった人には問えない。SF小説かよ、みたいなツッコミをされそうだが、今日この地球が終わるそうだ。頭の悪い私には分からないが、横文字の隕石によって地球爆破されると言っていた。美人のニュースキャスターが。驚きは無かった。「ああ、そう。」みたいな薄っぺらい感想しか言えないし、生きることに疲れていた自分にはちょうどいい。少しくらい楽しい事をしようと、かと言って目的もなく駅に向かった。案の定、駅は最期にどこかに行こうとする人で溢れかえ…続きを読む
「真奈!ワークのここってどうやってとくの?」「ん、どこ?」「ここなんだけどー、」顔が近い。ことちゃんの、体温が、匂いが、白くて細い首筋が、私に近づく。さらり、と肩から髪が零れる。セミロングの黒髪が、揺れる。鼓動が、聞こえていないかな。だめだ。数式も、解答も、頭に入ってこない。「真奈だいじょうぶ?ぼーってしてる。」「…ううん、なんでもないよ、」「そっか。」抱きしめたい。「好き」って言いたい。ああ、なんでことちゃんに…。こんな感情を抱いてしまうんだろう。ことちゃんとは、入学式で出会った。金縁のまるっこい眼鏡をしていて、まだ短かった髪を束ねていた。転校してきたこと…続きを読む
「いたた…。」「大丈夫?」ツイてない!楽しみにしていた学園祭の前日、準備中に捻挫するなんて!あんな重い段ボールを持ったのが悪いんだけど、後悔しても時すでに遅し…。隣に居るのは親友のひーちゃん。私の肩をがっちり支えてくれてる。「ひーちゃん、ありがとうー…。」今にも死にそうな顔で歩く私とひーちゃん。と、そこに…。学校一のイケメン先生、ミナミ先生が!目を光らせ、爆速ダ―ッシュ!(片足)する私。あたふたするひーちゃん。「ミナミ先生ーーーーーー!」「うわっ!え、どうした!?」「捻挫しました―ーーー!」「えっ、それは痛い…。木崎さん、肩貸してくれてた?」はい!と頷くひーち…続きを読む
「じゃあ、またね。」「璃乃ちゃん、ばいばい。またLINEする。」「うん。ねぇ。」私は彼を引き寄せた。少し驚いた表情。ああ、その表情がたまらないのよ。首筋を真っ赤な舌先でつつき、キスをした。彼はぞくり、と震えて身もだえしている。「璃乃ちゃ…。」言葉を遮るように、私は彼の目をみる。悪くない、よく似ている。その怯えるような瞳が。「またね。」最後にもう一度だけキスをして、ハイヒールの踵をかえし、私は夜の街へと歩いて行った。私は赤が好きだ。真っ赤な口紅、真っ赤なドレス…。赤はオンナノコに魅力を与えるの。いっそ目の色まで赤にしちゃいたいような。赤に身を包んだ私を見て、男はこう言うの…続きを読む
「…はぁ。」携帯をソファに投げつけると、あいにく床に落ちてしまった。鈍い音がする。苛立つ手で冷蔵庫を開ける。からっぽの冷蔵庫には、缶ビール一つ残っていない。「ふざけんな!」短く舌打ちをした後、冷蔵庫を思いっきり蹴った。悲鳴一つ上げず、空っぽなのに稼動し続ける冷蔵庫に腹が立った。バッグを漁り、煙草を取り出す。残り三本。しかし、ライターが一緒に入っていない。どこかで落としたのか…。なぜ、こんなにも上手くいかないんだ。私は煙草の箱を握りつぶし、化粧も落とさず寝てしまった。「K県から来ました、田中美音です。よろしくおねがいします!」すべての始まりはあのオーデションだった。高校一年生…続きを読む
まず軽く説明を。伊藤欣乃です。いとうよしのと読みます。だらだら文章を書くエッセイを始めます。よろしくね。では、本題に入りましょう。今回のテーマは「趣味について」です。皆さん、趣味ってありますか?ちなみに私はラジオと音楽を聴くことです。最近、ドラム始めました。趣味がある方もない方もいると思います。もちろん趣味があるとうれしいですが、「趣味」というと完璧にできなくてはいけないような気がするのも確かです。私もドラムは好きですが、少し前から始めたので見習いといったところでしょうか。基礎をしっかりと固めようとしているところです。むろん、まったく叩けません。人に誇れる趣味がある方は本当に素敵…続きを読む
空は赤く染まり、とろけるシャーベットのようだ。「なんか腹減ったなー。」「俺も。」河川敷を歩きながら、そう言って笑った。歩く足は止めないが、帰りたくない気持ちが大きかった。「裕太!俺さ、焼きそばパン持ってんだよね。余ったヤツ貰って来た。」「え、マジで!ちょうだいちょうだい!」「えー、どうしよっかなー。」「お願いお願い!」「じゃあ、半分やるよ。」「ありがとうだぜ!」隣を歩く直樹がスクールバックをガサゴソし、焼きそばパンを半分に分けた。焼きそばの部分が上手く分けられずに、無理やり引きちぎる。俺はその様子をじっと見つめる。直樹は意外と器用に、焼きそばパンをふたつにした。「ほらよ。…続きを読む
灯りは最小限に落としていた。暖かい橙色の灯りだけが、部屋の天井で揺れている。私は既に入浴を済ませていた。シャワーを浴びるだけでは物足りないので、湯を張るのは欠かせなかった。ついさっきまで居たシャワールームに、今度は貴方がいるのがおかしかった。湯を使う音だけが空っぽの部屋に響く。私はこの時間が好きだった。外からは街の音が聞こえる。開放された窓から、八月の終わり特有の涼しい風が入ってくる。時折、薄明光線のような明るさが差しこむ。いつまでこの関係を続けるべきなのだろうか。果たして、私たちの関係性を表す言葉は、あるのだろうか。そんな問いかけは夜に溶けていく。カタン。バスルーム…続きを読む
ドアノブを前にし、俺は躊躇う。俺がこの先に行くには、このドアを突破しなければいけない。たとえ、どんな犠牲を払おうとも。ただでさえ遅刻しそうなのに、ここでもたつくわけにはいかない。電流は、一万ボルトを越えると聞いたことがある。このドアを突破したとき、俺は俺でいられるだろうか。ゆっくりと、手を伸ばす。死に至ることはないものの、かなりのショックが体内を走る。恐怖が駆け巡る。覚悟を決めて、目を瞑る。お願いです。神様。俺は、ここのドアを通らなければいけないんです。ゆっくりと、手を近付ける。頼む!バチッ!「痛いっ!」俺はあまりの痛さにもだえる。これからも俺は最大…続きを読む