笑った時のえくぼが素敵だねこの言葉を私は物心ついた時から言われてきた本当にいい笑顔だよね笑った時の顔すごく可愛いねこの窪みはいつでも私の好感度を上げてくれたでも私は知っているこの窪みに溜まる陰こそ私の本質だ私はそんなに良い子じゃない私はそんなに優しい子じゃない私はいつしか優しい良い子を演じて生きていたそんな私には一つだけ素直になれる時間がある天体観測だ望遠鏡を覗いてる時は笑顔でいなくても大丈夫だし何より私は月を見るのがとても大好きだ月はいつも綺麗だけれど近くでみるとクレーターだらけそれはまるで私のえくぼ実は歪んででこぼ…続きを読む
大好きな母は亡くなって物好きな父は誤ってごろつきみたいな女連れる札付きみたいに扱われ虐められてきた森の家灰まみれのエラ名付けられ肥溜めみたいに蔑まれ燃えたぎる恨みを募らせる侘しく寝るのは藁布団久しく入ってない風呂悲しいフロウじゃバースも蹴れないカー◯トダリ◯ト出られない醜い母の嫉妬受け恨むぜfu◯king Mother sh◯t ! go to hell !バースごと蹴るぜガラスの靴ハーデスと踊るガラスの靴醜い母の嫉妬受け憎むぜfu◯king Mother sh◯t ! go to hell !バースごと蹴るぜガラスの靴砕け散り刺さるガラスの屑…続きを読む
(もう、なんなのよ。)塔田詠美(とうだえいみ)は国分寺駅の改札内で、電光掲示板を見つめ、半べそをかきながら打ちひしがれていた。法律さえ許すならば、今すぐにでもタバコに火をつけたいくらいだ。詠美は今日、自身が店長を務めている北欧雑貨ブランドでの棚卸し作業がおしてしまい、長時間の残業となった上に、先程JR線の車両内で発生した、酔った乗客同士のトラブルの影響で、普段とは違うルートでの帰宅を余儀無くされたのだ。詠美が店長を務めるのは、国分寺駅に隣接する商業施設内に最近オープンしたばかりの店舗である。慣れない駅での深夜の電車遅延に詠美はすっかり参っていた。(西武国分寺線なんてローカル…続きを読む
人柄が そのまま夜に 現れる深爪は そっと優しく ふれるため体位変え 強かに打つ 後頭部首元に そっと今夜の 跡残す喘ぐ度 声で促す 名女優天高く 達した時に 足をつる疲れ果て 眠り風邪ひく 秋の夜…続きを読む
孤独と無音の組み合わせが幼い頃から苦手でした何も無い空間に圧迫されて時間さえも歪んでしまいそうな宇宙に放り出されたような独特の感覚が恐ろしかったのですですから私はいつだって音を流してごまかしてきました秋の夜が長くなり始めた頃ふと思いつきで今まで音を流してきた時間をあまり音を流さずに過ごしてみたのですするとどうでしょうあれほど恐ろしかった孤独な静寂がとても豊かな時間に変わったのです理由は明らかでした文章を読み書きするようになってから孤独な静寂の中にある沈黙こそが自らの内面と深く向き合える大切な時間だと気付いたのです…続きを読む
真夜中、いま何してる? 私は、いま息してる?痛くない、もう麻痺してる?辛くない、まだ無理してる? 真夜中、いま何してる?叫んだら、すっきりしてる?雨の中で、涙を流してる?晴れたら、もう乾いてる? 真夜中、いま何してる? 風の中、空回りしてる? 泥の中、じたばたしてる? 夢の中、また馬鹿にしてる? 真夜中、いま何してる?屈んでも、まだ前見てる?転んでも、再び立てる?滑っても、笑いに出来る? 真夜中、いま何してる?これから、何目指してく?やる事は、もう決まってる。 私なら、必ず出来る。…続きを読む
私は主に楽曲制作を生業としている。そして今は出版社からの依頼で、この自伝的エッセイを書いている最中だ。今から書く文章は、私の大切な記憶であり、私の親友の遺言でもある。もしこの文章を今読んでいるあなたが、比較的鈍感な気質で、細かいことがあまり気にならず、悩みも比較的少なく、売り付けたり、追い込んだり、搾取したり、虐めたり、騙したり、陥れたり、壊すことに対して、罪悪を感じない類の人間ならば、ここから先は読まなくて結構である。もしこの文章を読んでいるあなたが、比較的敏感な気質で、繊細で思慮深く、様々なことに悩みやすく、売り付けたり、追い込んだり、…続きを読む
*このデータは2020年10月31日まで、 随時加筆修正されていきます。【小国の姫型】株主の会社から組織改革の出向でやってきて、出向先でマウンティングしまくります。そしてとにかく話すのは年収や買い物の話。出向先の社員には到底手の届かない、高い値段のものに関するトークを、あえて周りの人に聞こえるように話します。得意技は「あー、早く1億稼いで会社やめたい」と周りに聞こえる声で言うです。【ビジネスカタカナ使いたがり型】「アサインされたミッションなんだけど、一回ゼロベースでって言われてさぁ。もうショートノーティスすぎない?すでにフィックスされたと思ってたし、何よりエ…続きを読む
私は生まれつき心臓が弱かった。初めて気づいたのはまだ小さい頃だった。友達とかけっこをした後、私の心拍数は跳ね上がった。走っていく友達の後ろ姿が遠くなって、全身に力が入らなくなって、気付いたら右頬が地面についていた。私は体に吸盤をたくさんつけられて、心臓が放つ波の大きさを測った。私の放つ波の形は正常なそれと比べて、とても歪んだ醜い形だった。それからいろんな治療を受けた。何日も白い部屋で過ごした。私の体は注射の後でいっぱいになった。15歳になった時、東京で心臓の移植をうけることになった。「ドナーが見つかったよ」…続きを読む