仁義礼智忠信考悌室町時代。里見家の伏姫と八犬士たちが、様々な敵と戦う痛快娯楽の物語。『里見八犬伝』多くの人が知っている。いや、知っている人だけ知っている有名な物語である。しかし、ここに描かれる「里見八ニャン伝」は、山里外れた里見村を守る為、村長の娘と8人の猫があらゆる敵と戦うスペクタル・アドベンチャー・ストーリー!・・・と言いたいところだが、どうやらそうではないらしい。8人の猫は里見村に住んでいる個性的な猫たちで、お互いに全く性格が合わない。そもそも猫というのは、自由気ままな生き物であるから、それは仕方がない。ただ唯一共通点と言えば、8人の猫の首にはそれぞれ『…続きを読む
今日は新しく見つけたミーティングアプリ「アラノイアス(ARANOYAS)」を使って、リモート同窓会を開くこととなった。僕等は神奈川の高校で、同じ2年C組の同級生だった。メンバーは僕を含めて4人。僕の名前は慎吾(通称 ゴ)岡山の高校 2年4組4月に父の転勤で、神奈川の高校から岡山に転校した。岡山の野球部に所属しているが、まだ補欠。性格は何もかもが普通。衣智子(通称 イチ〕神奈川の高校 2年C組彼女は神奈川の家の時、隣に住んでいた幼なじみ。どういうわけか幼稚園から小中高と同じ学校に行っていた、いわゆる腐れ縁。演劇部に所属している。性格はとにかく元気で、声がでかい。…続きを読む
日本語には『手当』という言葉がある。もしあなたが日々生活をする中で、突然病気や怪我をしてしまったら、その時は自宅で療養するか、あるいはその症状が重ければ病院へ入院ということもあり得るだろう。化学や医学が発達したこの現代では、あらゆる病気や怪我に対し、最新のテクノロジーや医薬品を使うことが定石だ。それにより、私達は健康な身体や豊かな生活を維持することが可能となり、結果として人類の寿命が飛躍的に伸びてきたことは自明の理である。とはいえ、いくら最新のテクノロジーや医薬が発達しようとも、人が最後に頼りたいものは何かいえば、やはり「人の心」なのではないかと私は思うのだ。『手当』という…続きを読む
「おはよう!」「おはよう!」僕たちは1日に何回「おはよう」というのだろうか?だいたいの人は朝起きて家族で1回「おはよう」、学校や会社で1・2回「おはよう、おはよう」ってとこだろう。「おはよう」っていう言葉の長さ(秒)1秒か、「おーはーよー」でせいぜい2秒って感じかな?1日は86,400秒だから・・・つまり「おはよう」が1日に使う秒数は、「おはよう」で1日の中の86,400分の1、「おーはーよー」で86,400分の2(つまり43,200分の1)ってことになるなぁ。もし親や友達に、1日のたった86,400分の1の「おはよう」を言わなかったら、皆んなからどんなに嫌ーな気持ちに…続きを読む
僕は船の上で、海を見ながらタバコを吸っていた。すると、僕の背後から誰が写真を撮った。カシャ!「やっと会えた!久しぶり!」それは・・・あのヒカルだった。ーーーーー今から7年前。東京にある、とある高校。「今日から転校して来た『榊ヒカル』くんです。」まだ目もさめないクラスの朝礼で、転校生のヒカルが紹介された。身体が小さく痩せている彼は、ベトナムから来た日系のベトナム人だった。どうやらお父さんの仕事の関係で、3ヶ月ほど日本にいるらしい。日本語は少しは分かるみたいだけど、僕にはどこか怯えているようにも見えた。ヒカルは休み時間になると、いつも1人で本を読んでい…続きを読む
2人の花火の恋物語。真っ赤に染める牡丹(ぼたん)ちゃん。菊の模様に花開く菊先(きくさき)くん。なにやら牡丹ちゃんがソワソワしています。牡丹ちゃんは菊先くんのことが大好きでした。牡丹「今夜は菊先くんに何んて言おうかな?ドキドキするなー!」菊先「牡丹ちゃん、こんばんは!久しぶりだね!」牡丹「菊先くん、こんばんは!最近、なかなか会えないね!」今、世界は大変なことになっていました。謎の病気が世界中に広がっていたのです。牡丹ちゃんは不安になっている人達を、花火で楽しませたいと思っていました。でも、牡丹ちゃんは花火のことで悩んでいました。牡丹「最近、私の平割(…続きを読む
時は戦国時代、元亀3年(1573年)の冬。ここは遠江(静岡県)にある合戦場の地。1人の武将が餅を必死に食べていた。その武将はかなりイライラしていた。「ったく!あと一歩だったのに・・・。」武将が餅を食べていると、1人の家来が飛び込んで来た。「殿!敵がまた追いかけて来て、もうすぐそこまで来ております!早くここから逃げましょう!小豆餅など食べてる暇などありませんぞ!」「なにー!早く逃げるのじゃ!」武将は餅を食べながら慌てて馬に乗り、その場から逃げようとした。すると、茶店から1人の老婆が出てきて、その武将を追いかけて捕まえた。「ちょいと、ちょいと!小豆餅のお代を払って下…続きを読む
僕は編集部 山下慎之介。出版会社「三葉社」の編集部に所属している。入社して、もう7年目になる。我が社は主に推理小説やヒューマン系小説など、フィクションを中心に出版している。月曜日の朝に出勤した僕は、いきなり編集長に呼び出された。「山下!ちょっと来なさい。前にお前が推薦してきた『御子柴圭司(みこしばけいじ)』さん。そのままお前に担当してもらうよ。これから出版のことで会議をしよう。」「わかりました。ありがとうございます!」僕が編集長に推薦してきた『御子柴圭司』先生が、やっと出版することになった。御子柴さんは僕が大事にしてきた新人の小説家だから、この出版はとても嬉しい。…続きを読む
朝起きて、パソコンで自分の貯金残高を調べたら・・・愕然とした。彼女に買った婚約指輪のカードローンが引き落とされていた。そしてそのカードローンの支払いは、まだまだ長い。世界的に新型ウィルスが流行して、早くも3ヶ月が経っていた。我が日本も、緊急事態宣言で外出は控えるようにと政府から指令があった。緊急事態宣言以降からは、在宅勤務が長くなった。しかも、夏に控えていた僕等の結婚式もキャンセルになってしまった。お互いの在宅勤務と結婚式のキャンセルもあってか、彼女との関係がうまくいかなくなり、とうとう彼女と別れしまった。それから、僕の部屋から彼女の荷物もなくなった。そう支払いが…続きを読む
こんにちは。この度モノコン2020「必ず二度見返したくなる賞」に、たくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございました。今回は「リモート同窓会で繰り広げられる人間ドラマ」で、事前にお題用のショートムービーを作成いたしました。そのお題用のショートムービーで、皆さんからはいろいろな発想で素敵な作品をたくさん作り上げて頂きました。見てない方は、こちらをご覧下さい。※お題用ショートドラマはこちらから https://youtu.be/_caKcV1WQJoこのお題用のショートムービーには、いろいろな仕掛けが施されておりました。さて、どんな仕掛けがあったのでしょうか?…続きを読む