ふんふんふーん。鼻歌まじりの桃太郎。鬼退治というか、鬼とうまい事やって、鬼ヶ島の経営コンサルタントになっていた。今日は久しぶりの休暇。のんびり観光。妙なおともも今日は居ない。※妙なおともは、前作にてしばらく行くと子供達が集まっている。どうやら亀をいじめているようだ。おいおい、いじめなんて今時は流行んねーぞ。そう思って、話しかけました。桃太郎は言いました。「動物をいじめるんじゃないよ」子供達は言います。「なんだよ、お前!」「桃太郎って聞いた事ないか」「知らね!」仕方ない。CMを打ったりしてないし、子供達は小売業ではターゲットだったが、基本的にはB2B(ビ…続きを読む
−−−−−−表紙−−−−−−−−−−−−目次−−−−−−−−−−−注意事項−−−−注意事項は全て読む必要があります。無視してこの図鑑(以降、本編)を読むと大変な事が起きます。大変な事とは本編に綺麗な挿絵や写真と共に書いてあります。本編では注意事項が長くなった理由が書いてあります。本編では本編を書いた作者たちについて説明がありす。本編では注意事項を無視した人たちの末路が書いてあります。本編では注意事項を無視した事がどのようにして把握されるか書いてあります。本編ではこの注意事項を無視して科学的な試みで読もうとした者の末路も書いてあります。本編を読み進めた場合、途中でやめる事は…続きを読む
もう行くんだな。僕は思った。彼女には届かない思い。衝突もあった。激しいものだ。体も震えてるくらいに。手を伸ばしたら届きそうででも届かない。彼女はゆっくりと離れているから。君を想う。最初は一つだった。だけど、今はもう。同じものを見て、同じことを体験した。けど感じた事は違ったのかも。太陽や星明かり。流れ星。時間が経過して分かる。いいんだ、これで。君を見て喜ぶ人も居る。君を見て救われる人も居る。君と出会い、進むべき道を変えた人も。沢山の人が君に影響を受けているんだ。ああ、そうだ、君「月」は、素敵な輝きを灯し、いつも微笑んでくれる。僕「地…続きを読む
「クリオネって知ってる?」「あれだろ、天使みたいな」「そう。別名を流氷の妖精」「それが?」「私、アレが大好きなの」「アレ? やめろよ、こんな時に」そう言うと俺は彼女にキスをした。今は「アレ」の途中だからだ。「……いいでしょう? 少しくらい」仕方ない。気分は萎えるが。「クリオネみたいに可愛いよ」「ありがとう」こういうプレイもあるのか。色々な相手がいるものだ。「ふう」「シャワー浴びてくる」「ああ」なんだって、あんな話をしたんだ。折角の事後が盛り下がる。なんとなくクリオネが気になった。ケータイで検索すると、すぐに見つかった。動画だ。ふよふよと水中を泳ぐ様は…続きを読む
俺は異世界転生者だ。何がどうしてこうなったかは分からない。とにかく自分が居た世界は、剣と魔法の世界ではなかった。車が走り、スマホがあって、いや、思い出すまい。思い出したところで、無いものは無いのだから。なったらなったで、この世界を楽しもう。一一一一最初に無があった。暗闇の中、俺の意識だけがある。どちらが上でどちらが下なのか。今が昼か夜か。関係ないか。すると、『転生者よ……』頭の中に声が響いて来る。ゲームのチュートリアルみたいな声だった。電子音も聞こえた気がする。次から次へと情報が頭に入ってくる。ええとなになに?武器や防具は買ったら装備せよ?…続きを読む
幼馴染(おさななじみ)のハルちゃんは、泣き虫で、私はいつもハルちゃんを慰めていた。『ハルちゃん、どうしたの?なんで泣いてるの?』『うわーん、◯◯ちゃんにぶたれた、うわーん』昭和の話だ。ぶったり、ぶたれたり。今では大変な出来事も、そこらじゅうにあって、良くも悪くもというか、悪くもしかなく、被害はあった。もっとも、力をつけてからの報復も、今以上であったから、ケースバイケースではあるが、令和よりもシンプルだったかもしれない。『よしよし、ハルちゃんは悪くない』そうそう、ハルちゃんの性別は、一応というのも変だが男の子で、私自身はお姉さん役の女の子。同い年。…続きを読む
俺は下界を見下ろしながら言った。「街が騒がしい……」自称、美少女助手のレイが言った。「静かですけど?」俺はレイの指差す下界、確かに街並みは静かであるが、とにかく言った。「右目が疼く……」レイが言った。「花粉症ですか?」俺は窓を閉めると続けた。「やめろ……俺の中の闇が抑えきれなくなる」レイは部屋の電灯を指さす。「電気つけますか?」俺は……優しく言う。「レイくん、あのね、」レイはニコッと笑って、「はい?」「僕の趣味にいちいちツッコミ入れなくていいから」レイは無表情で尋ねてきた。「所長、年幾つですか?」僕は言った。「今年で四十歳」レイは冷静に言う。「アウト…続きを読む
開拓時代。銃と酒。とある町の、とあるバー。此処にはありとあらゆる喧騒が揃っていた。大酒を呑んでいたガンマンは、テーブル席を立つと、カウンターでバーボンを呑んでいた老人に絡んだ。「あんた、遅撃ちのビリィって言うらしいな」一瞬、空気が緊張したが、それは二人に近い場所だけで、僅かな時間だった。空気はすぐ元に戻った。一一遅撃ちのビリィ荒くれどもを一人で倒した男。噂では老いたガンマンで、精密な射撃が得意と言われている一一白髪の老人は男の方は向かず、静かに言った。「さあ、なんのことだか」男は続ける。「とぼけるなよ。その白髪と古びた銃。ビリィの特徴、そのも…続きを読む
「あなたが犯人です」刑事は私を追い詰める。数年前の事だ。わかるはずもない。「なんのことですか」「数年前の事だから、分かるはずがないと思ってますか」ずんぐりした体型、愚鈍そうな喋り方。その上、背広もよれよれ。敏腕そうには見えない。しかし、刑事の目は、爛々と光っている。私は「さあ?」と言って、「一体、何を証拠に?」刑事は言った。「正直、証拠はないんです。ホトケさんは毒を飲んで自殺したとされている。でもね、あの現場には、確かに、あなたは居たんですよ」「言ってる事がめちゃくちゃですが」「それでも、あなたしか居ないんだ。世界に通用するバリスタ…続きを読む
これは体験したというか、単に見聞きした、特にオチもない短い話で、百物語で語るにしては弱いかもしれないが、勘弁して欲しい。その日は定時ジャストで仕事を上がる事が出来て、電車の接続も良かった。自転車に乗る。普段と同じ帰り道だったが、時間が少し早いだけで活気があるように見えた。しばらく行くと道が混んでいて、その先では工事をしているみたいだった。自分は、せっかく早く帰れたのに、とうんざりして、待っていたのだけど、なかなか車は動かなかった。自転車だと微妙に通れないので、自分は迂回しようと思って振り返った。すぐ後ろには女子高生が居て、たまたま目が合ってしまった。…続きを読む