いつも熱くなりやすいくせに猫舌だなんて ちょっと皮肉めいてるけどそこが あなたらしくて好き憎まれ口の理由だって知ってる近づきすぎて 傷つけることをおそれているんでしょう? わざと 孤独を選ぼうとしてるんだ優しすぎるからねぇ 不器用だねだけど 信じる方へ 真っ直ぐに 走り続ける あなたをずっと見ていたいんだいつも頑なに強がっては猫舌ですらも 決して認めようとしないそんな あなただから きっと誰かの涙 洗い流すためでも戦うことは 傷つけることでエゴだというんでしょう?だけど 背負って進もうとしてるんだ哀しすぎるほどねぇ ジレンマだよ旅が 終…続きを読む
そのトンネルには入り口も 出口も ない私がそう思っているからという心もとない理由だけでなんとか それを トンネルと呼べるだけだどうやって迷い込んだかも分からない何かおかしい 何かが変だと思っているけれどそれが 何かさえ 分からなくなってくる気づけば暗闇にも目が慣れてしまった壁と天井らしきものが見える通路は長く先は見えない時々声をあげるけれど刹那内部に反響し 吸い込まれていくせめて独りでなければと誰かの幻に縋るどれくらい費やしたのかも分からないどこかへ向かってた目指していたはずだけれどそこが どこかさえ 分からなくなっている歩いてい…続きを読む
穏やかな 午後あたたかな 陽ざし風にのる はなうたゆるやかな ときくりかえす ゆらぎやわらかい ほうようその正体にふれようとするあとすこし とどかないほほえみは まぼろしか とけてゆく とけてゆくまどろみへ まどろみへ…続きを読む
うっかり 封を開けた少し カビくさい臭いがする燃やすだけの火が無かったから封をして閉じ込めたのにとっくに時間切れなんだそうだろ?そもそも美味しく召し上がれる期間があったかどうかさえあやしいもんだとっくに期限切れなんだそうだろ?そもそも応募資格を満たしていたか問い合わせ先さえ知りやしないがもう間に合いやしないそう思ってるんだろ?そのほうが都合がいいのさお得意の言い訳いつもの悪癖また封をするのか?どうせ燃やせないんだろ?そしてまたうっかり覗いちまうのさ手馴れたやり口いつもの悪習いよいよ 天を仰いでついに ほんとうにおわりがくる…続きを読む
そのくにの人々は いつも ちいさなおんなのこを つれています彼女たちは かばんのなかにかくれておでかけするのが大好きですごあいさつの代わりに魔法の呪文で 笑顔の花を咲かせますまるでおとぎばなしだけどあなたのすぐちかくのせかいのできごとそのくにの人々は いつも たいせつにおんなのこを まもっています彼女たちが みんなのたいせつなものをずっとまもってくれているからですすこしおせっかい でもかならずそばにいて 涙さえ甘く変えますまるでおとぎばなしだけどつたえつづけたい このせかいのできごと…続きを読む
きみの寝顔をそっと のぞき見るそっと 頬をつつくどうしようもなく愛しさが こみあげるこれを 幸福と呼ぶのかと かみしめるきみの寝顔にそっと キスをするふっと 笑みがもれるどうしようもなく愛しさが しめつけるこれが たいせつという想いだと 抱きしめる明日また続くようにと強く願い 目を閉じるそうして続くキセキに感謝する日を綴じる…続きを読む
やぁ ひさしぶりあの日渡した種は ちゃんと育ったかい えぇ ほんとうに ずいぶんとおひさしぶりね あれなら とっくに枯れてしまったわ かわりに 造花を植えてあるの 枯れもしないかわりに 新しく咲きもしない それなりに綺麗にみえる花 水をあげ続ける必要だってない 香りなんてどうせかぐこともない 無性に虚しくなることが時々あるだけ 別に謝らないわ だってこうなるかもしれないって あなたは知っていたんでしょう? あの頃わたしが憧れてた花の中にも 実は こういうものが たくさん混じってた いえ もしかしたら こういうものしかなかったのかもって 今な…続きを読む