深夜1時、僕の身体はひどく疲れていた。ベッドに寝転がり、イヤホンを外す。水をコップ一杯飲み干した。今日の達成感を実感した。時を遡ること2時間前、僕はアダルトビデオを見始めた。久しぶりに真剣に探し、自分好みの女の子を発見した。最近全く、アダルトビデオに対する熱がなくなっていたが見だすと画面に釘付けになり、あっという間に2時間のビデオを見終わった。ひどく喉が渇き水を飲む。ストーリー性もあり中々に凝っていてまるで一本の映画を見たような達成感を感じた。大仕事でもやり終えたように、ベッドに寝転ぶ。そういえば、中学の頃は本気で男優になりたいと思った、友達に話すと俺もだわ…続きを読む
僕は、学生の頃清楚な女性に目がなかった。男は大概そういう人が好きで、自分もその中の1人に過ぎないというだけだ。それとは、真逆のギャルという存在には興味が湧かなかった。というより、相手にさえされなかった。だけど、席が横だった横田 愛美には興味が湧いた。館は一年中マスクをしていて授業中はいつも寝ていた。なのに、テストの点数はいつも80点を越えていた。そして、メイクはギャルメイクだった。いいと思ったことはなかったが、どんな人なのか知りたくはなった。プリントに書いている横田の字は、いつもフワフワとしていて、いかにも女の子といった感じの字だった。けれど、文字の下のライ…続きを読む
思い出したくない過去を、黒歴史とはよく言うが、白歴史と言って自分の知られるべきところを言うというのはあまり聞かないなと思う。何故だろうか、分からないがふと泣きたくなる時はよくある。それに比べて、ふと笑いたくなる時はない。そもそも白歴史は自分を含めほとんどの人がもっていないのではないか。…続きを読む
高校生の僕達のクラスは今生徒一人に一つアクリル板が設けられている。以前から下ばかり見ていた、僕はさらに下ばかり見るようになった。後ろの席の花野さんはせっせとアクリル板をシールでデコっている。こんな所にも楽しみを見出せるんだなと感心していた。休み時間ただぼーっと下を向きながらとぼとぼと歩いていると、先生たちの話し声が職員室から聞こえてくる。それは僕のクラスの、三重さんが彼氏をまた変えたという話だった。たまに先生同士の話を耳にするが、先生もクラスの人気者に興味があるらしい。僕なんかの話は出ることはない。僕みたいな、目立たない生徒は記憶にも残らずに忘れられていくんだ…続きを読む
将棋は2022年時点ではAIとの対決をしていた。それから遠い未来、人間はAIを脳にチップとして埋め込んだ。そしてAIと同等の力を手に入れた。そこからまた少し先の未来人類は神と会うことに成功する。そして、神と話をした。元々将棋は神がしていて人間を作った時に人間にもさしてみたらどうなるかという話になり今に至ったと言う現時点での将棋の日本チャンピオンは神に将棋を挑んだ。神はうん、良いだろうと言った。ただ、賭けをしないか人間は賭けが好きだろう。君が勝ったら人間をこの世で一番体を屈強にしてやろう。頭はいいが動物たちに遭遇した時は手も足も出ないだろう。チャンピオンはは…続きを読む
もしも、運命の人がいるのならそれは四葉のクローバーを見つけるようなものだと思う。この世のほとんどの人は運命の人には出会わずに付き合ったり、結婚したりするのだろう。けど、まぁ運命の人というのも分かりにくいと思う。その人によってそれはさまざまであるだろうから。出会っていても、気づかない場合もあるだろう。それで、僕は案外運命の人は近くにいていてもつらくならない人なのではないかと思う今日この頃。…続きを読む
ユウキはよく、車の中タバコを咥えながら、音楽を流していた。結構な音楽好きで今でも、CDを入れている。ユウキは私によくこう言った。A面はポップであったり大衆受けを強く意識して作るけど、薄っぺらいんだ。本当にいい曲はB面に多い。マニアックなのもあるけど、深みがあるのはB面なんだ。そうなの?そうさ、B面は自分の思いを強く込められるからね。作ってる側の思いはより入ってる。A面ほど大衆にあった曲を作らなくてもお偉いに怒られないからな。ユウキはバンドをしている。だから、こんなに詳しいんだと思う。けど、一向に売れない。いつもバンドで一発当てるからと言っている。その言葉…続きを読む
今年は秋は、あったのだろうかとすら思う。一週間前までは、半袖でいたのに今は、ニットカーディガンやジャケットを羽織らないと外に出れないくらい寒い。そして、寒くなると部屋から外に出ようと思えない。私のすぐ横にある、カントリーマアムチョコまみれに手が伸びる。口に入れる、美味しい、チョコがまわりにコーティングされ食感が硬くなっている。小袋には愛らしいキャラクターと、なんてったってチョコ2倍という文字が目を引く。ふと、私の友達の麗奈のことを思い出す。私にむかって麗奈は、私ねソフトグミはめっちゃ苦手でグミなら引くほどハードじゃないと食べれない。チョコは好き。ポッキーは細いや…続きを読む
俺は、少年アニメの主人公。今俺はとてつもないピンチだ。敵キャラとの戦いでボコボコにされている。仲間の治療でなんとか一命を取りとめている。だけど、オープニングの撮影をする。実はアニメのオープニングは、一話ごとに始まる時に撮っている。特に今回のオープニングは俺をボコボコにした敵キャラに対して銃を向け勝機を確信した笑みを浮かべる。だが、今の俺は何と言ってもボコボコにされている。笑みどころかぐうの音も出ない。なんとか、衣装に着替えて敵キャラと向かいあう。敵キャラはどこか勝ち誇った顔に見える。オープニングの撮影は一回でいいよと心の中で思う。今、季節は秋だけどアニメ…続きを読む