僕は猫。 ずっと前から君のそばにいる。 君との日常が始まってから、ずいぶん経った。 だから何でも知っているよ、君のことなら。 君の喜怒哀楽、全部知ってる。 例えば、ほら。 今は泣いているね。 泣かないで。 僕が見たいのは、君の笑顔。 泣き笑いでもいいから。 少し前、君は僕を嫌いになったね。 僕がどんなにおどけても、けして笑ってくれなかった。 君は、 「受験だからダメ。」 と言った。 受験てなんだ? 知らないほうがいい、そういう顔を君はしている。 だからあえて聞か…続きを読む
目を閉じた君。 凛久、返事してよ.......... 前が涙で霞む。 何も見えない。 凛久、返事してよ.......... 凛久、返事してよぉ‼‼ 「凛久!」 がば‼‼ 目が覚めた。 見慣れたくすみ紫の天井。 猫グッズでいっぱいの小さな部屋、それはいつもどうりの風景。 よかった、夢だ。 いつもどうりに顔を洗いに洗面所へ行く。 ザーッ。 冷たい水で顔を洗う。 まだ眠い気がするのは、低血圧だから。 頬をペチペチ叩きながら、それでも抑えられないあくびを吐き出し…続きを読む
こんにちは!くろです。さて、突然ですが本題に入っちゃいます! 今回の主役は.... じゃーん! ダンゴウオちゃんです! ダンゴウオ、と言われて知っている人は手を挙げて‼‼ いやだれも手上げてくれないヮww ダンゴウオってすごくかわいいんです!皆さんももっとしってくださいよw いやw付けんな‼‼ wwww すみません。 自分と喧嘩してました。 でもダンゴウオってかわいいんです。 この前言った水族館のダンゴウオのアテレコ、リプレイします!w いやもうw付けんな‼ ごめんなさい。 気を取り直してもう一度。 水族館…続きを読む
六月。雨が降っていた。僕はまさにオタク、といった感じの部屋でロボット作りをしていた。 さっきから屋根の上から、なんだか変な音が聞こえてくる。全然集中できない。鬱陶しいな。あっ。また間違えた。(この音のせいだ...) 一旦作業を中断して、庭に出てみる。屋根の上。誰かいる。雨でぼやけて、よく見えない。家の中から、傘を持ってくる。傘の、ビニール張りの透明な部分から覗いてみる。やっと姿が見える。 ボブの黒髪。強気な目。靴は見たことがないブランドの運動靴。パーカーも真っ黒だ。 全身黒いなかで、白い、丈の短いスカートだけが、やけに目立っていた。 ゴトッ。 また聞こえた。瓦を蹴…続きを読む
私のイニシャルはN。 あなたのイニシャルもN。 五年前。 最初は面白半分であなたを手に取った。そのころ、あなたのことなんか何も知らなくて、ただミーハーな気持ちで「なんか面白そう」って思った。 四年前。 だんだん気持ちが濃く、厚くなってく。あなたを見るごとに、心臓のメトロノームのテンポが上がっていく。これは何?初めての気持ち。それ程何も知らなかったのに、なぜ人は人に出会うの? 三年前。 新しい世界に入る。あなたが人混みをかき分けてこっちへ来る。音が消えた。一言だけ聞こえた。「大好き」。 それから、一年間はずっと楽しかった。天…続きを読む